あなたのポケットにスタンダードの楽譜集をソングブック12keyに移調できる楽譜アプリ「ソングブック」

アーティスト情報なし

Jaco

  • 作曲: METHENY PAT
#フュージョン
App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう
← 楽曲一覧に戻る

Jaco - 楽譜サンプル

Jaco|楽曲の特徴と歴史

基本情報

Jacoは、パット・メセニー(Pat Metheny)によるインストゥルメンタル曲。初出はECM Recordsから1978年にリリースされたアルバム「Pat Metheny Group」で、演奏はパット・メセニー(g)、ライル・メイズ(key)、マーク・イーガン(b)、ダン・ゴットリーブ(ds)。曲名はベーシストのジャコ・パストリアスの名と同一だが、公式な献辞表記の有無は情報不明。歌詞は存在しないため、作詞者は情報不明である。

音楽的特徴と演奏スタイル

メロディは明快で、テーマの輪郭がはっきりしており、リズム・セクションの推進力と相まって躍動感を生む。ギターとキーボードが要となり、明るい音色のリードとシンセのハーモニックなレイヤーがコントラストを形成。テンポは軽快で、テーマ提示からソロ、再現へと構築的に展開される。アンサンブルのダイナミクスが巧みに設計され、各パートの受け渡しやユニゾン処理が楽曲のフックとなっている。

歴史的背景

メセニーはデビュー期に「Bright Size Life」(1976)でジャコ・パストリアスと共演しており、その後、ライル・メイズとの共同作業を軸にPat Metheny Groupを結成。「Pat Metheny Group」(1978)はグループ初の同名アルバムで、バンドのサウンド美学—透明感のある音響、旋律性と即興の両立—を形作った作品群を収める。Jacoはその文脈に位置づけられるトラックで、グループ初期のスタイルを代表する一曲として認知されている。

有名な演奏・録音

代表的な録音としては、1978年のオリジナル・スタジオ版が挙げられる。グループのコア・メンバーが明確に役割を分担しつつも相互作用を重視する演奏美学が記録され、のちのライブ・パフォーマンスの指針となった。公式ライブ盤での収録状況や映像作品での使用については情報不明。

現代における評価と影響

Jacoは、Pat Metheny Group初期のサウンドを理解するうえでアクセスしやすいナンバーとして、ジャズ/フュージョンの入門的文脈でも取り上げられることがある。メロディの覚えやすさとアンサンブルの精緻さが両立しており、ギタリストや鍵盤奏者がアプローチを学ぶ素材としても価値が高い。録音プロダクションの明晰さはECMサウンドの一例として参照され続けている。

まとめ

Jacoは、Pat Metheny Groupの初期像をくっきりと示すインストゥルメンタル曲であり、明快なテーマと気品あるアンサンブルが魅力。初出の1978年録音が楽曲理解の出発点となる。曲名の由来や献辞の公式情報は不明だが、楽曲そのものの完成度が評価の核となっている。