あなたのポケットにスタンダードの楽譜集をソングブック12keyに移調できる楽譜アプリ「ソングブック」

THE MOON OF MANAKOORA

  • 作曲: NEWMAN ALFRED
#ハワイアン
App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう
← 楽曲一覧に戻る

THE MOON OF MANAKOORA - 楽譜サンプル

THE MOON OF MANAKOORA|歌詞の意味と歴史

基本情報

アルフレッド・ニューマン作曲、フランク・レッサー作詞。1937年公開の映画『ハリケーン』でドロシー・ラモアが劇中歌唱して広く知られた。南洋を舞台にした物語に合わせ、ゆったりと揺れる旋律と甘い和声が印象的。初出の正確な出版情報や原調は情報不明だが、後年まで多くの歌手に取り上げられている。

歌詞のテーマと意味

歌詞は“マナクーラの月”という象徴的なイメージを軸に、月光が恋を育み、記憶を呼び覚ますというロマンティックな情景を描く。具体的な地名設定よりも、海風や波、ヤシの木といった感覚的語彙で時間を止め、聴き手に普遍的な郷愁を喚起するのが特徴。過度な物語性より詩的な余韻を優先している。

歴史的背景

1930年代のハリウッドでは“サウス・シーズ”趣味が流行し、異国情緒を帯びた映画音楽が次々と生まれた。本曲もその潮流の中で誕生。ニューマンは後年に至るまで映画音楽の巨匠として活躍し、本曲はメロディメーカーとしての資質を端的に示す一例となった。初演の細部や制作クレジットの一部は情報不明。

有名な演奏・映画での使用

劇中でのドロシー・ラモアによる歌唱が原点だが、その後はビング・クロスビーをはじめ、ポピュラーやジャズ畑の多様な歌手・楽団が録音。ハワイアン・スチールギターやストリングスを用いたアレンジ、スローなバラードからボサ風解釈まで幅広く演奏され、ラウンジ/エキゾティカ系のアルバムでも採られてきた。

現代における評価と影響

今日ではヴィンテージ・ポップとジャズの橋渡しをするレパートリーとして評価が定着。ダイナミクスを大きく取れる旋律線と、歌詞の余白が解釈の自由度を生み、コンサートやスタンダード集で継続的に選曲される。映画音楽由来のロマンティシズムを現代の録音技術で磨き直す試みも盛んである。

まとめ

『THE MOON OF MANAKOORA』は、映画発のロマンティック・ソングが時代を超えて愛される典型例。簡潔で記憶に残る旋律と詩的イメージが、南洋の幻想と普遍的な恋の情感を結びつける。初出資料の一部は情報不明ながら、歌手・編曲家による多彩な解釈を通じて今も新たな魅力を更新し続けている。