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By Strauss

  • 作曲: GERSHWIN GEORGE,GERSHWIN IRA
#スタンダードジャズ
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By Strauss - 楽譜サンプル

By Strauss|楽曲の特徴と歴史

基本情報

By Strauss は、George Gershwin(作曲)と Ira Gershwin(作詞)による1936年の歌。3/4拍子のウィンナ・ワルツ風を土台に、アメリカン・ソングの洒脱な語り口を重ねた作品で、現在はジャズ・スタンダードとして広く歌われている。タイトル通り“ストラウス賛歌”の趣をもち、機知と上品さが同居する。

音楽的特徴と演奏スタイル

穏やかなワルツの揺れに、半音階やセカンダリー・ドミナントを交えた和声進行が彩りを添える。メロディは跳躍と順次進行の対比が巧みで、言葉遊びを生かす間合いが重要。実演ではイントロを自由に、テーマから軽やかに3拍子をスウィングさせる解釈が定番。小編成からビッグバンドまで編曲の自由度が高い。

歴史的背景

発表は1936年。ガーシュウィンが翌1937年に逝去する直前期の作で、ポピュラーとクラシカルを横断する成熟した語法が聴ける。初演の舞台作品名や初演者は情報不明。1951年のMGM映画「巴里のアメリカ人(An American in Paris)」に挿入され、楽曲は新たな聴衆に届いた。ウィーンの伝統をアメリカ流の機知で讃える姿勢が時代精神とも響き合った。

有名な演奏・録音

代表的録音として、エラ・フィッツジェラルドの「The George and Ira Gershwin Song Book」(1959)が知られる。前述の映画での演奏場面も普及に寄与。その他の網羅的ディスコグラフィは情報不明だが、歌手のアンコールやキャバレー系レパートリーで定番的に扱われる。

現代における評価と影響

過去様式のパスティーシュを高品位に昇華した手本として評価が高い。発声・ディクション、3/4のスウィング感、語と旋律の噛み合わせを学ぶ教材としても適する。編成やテンポの選択でキャラクターを自在に変えられ、ライブでも映える。

まとめ

By Strauss は、ワルツのエレガンスとアメリカ的ユーモアが交差する稀有なスタンダード。基本のフィールと洒脱な語り口を押さえれば、時代や編成を越えて魅力が立ち上がる。