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I Was Doing All Right

  • 作曲: GERSHWIN GEORGE,GERSHWIN IRA
#スタンダードジャズ
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I Was Doing All Right - 楽譜サンプル

I Was Doing All Right|楽曲の特徴と歴史

基本情報

『I Was Doing All Right』は、ジョージ・ガーシュウィン作曲、アイラ・ガーシュウィン作詞の名曲。1930年代後半の映画音楽として生まれ、のちにジャズの定番に。恋に出会うまで“うまくやっていた”心境を、穏やかな旋律と軽やかな語感で描く。歌詞全文は掲載しないが、機知と品が魅力。

音楽的特徴と演奏スタイル

ミディアム・スウィングでもバラードでも映える汎用性が高い。滑らかな音階進行と洒脱な和声が持ち味で、ボーカルはルバートから4ビートへ、インストはリハーモナイズや2-5の挿入で発展させる例が多い。アドリブは旋律主導の抑制美からビバップ的ラインまで対応。

歴史的背景

本作はガーシュウィン晩年の仕事で、彼の死(1937)後に公開された映画で知られるようになった。ブロードウェイの洗練とスウィング時代のダンス性が合流し、戦後も歌い継がれてアメリカン・ソングブックの重要曲に。映画内の初演歌手など一部は情報不明。

有名な演奏・録音

代表的録音は、エラ・フィッツジェラルド『Gershwin Song Book』(1959)。ルイ・アームストロングとオスカー・ピーターソンの共演盤(1957)も温かなスウィング感で定評。ビッグバンドではアーティ・ショウ楽団が取り上げ、クラリネット主体の華やかなアレンジで知られる。

現代における評価と影響

今日もボーカル/インスト双方のレパートリーとして定着。歌詞のリズム処理やコード置換、スキャットなど学習素材として扱いやすく、入門から上級まで応用範囲が広い。映画発の親しみやすさとジャズ的自由度の両立が、その持続的な人気を支える。

まとめ

気負わぬメロディとウィットに富む言葉を備えた『I Was Doing All Right』は、時代を超えるガーシュウィン作品。名演を聴き比べ、テンポやハーモニー、歌い回しの違いを味わえば、曲の懐の深さとスタンダードとしての生命力が実感できる。