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Shaw 'Nuff

  • 作曲: GILLESPIE DIZZY, PARKER CHARLES CHRISTOPHER JR
#スタンダードジャズ
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Shaw 'Nuff - 楽譜サンプル

Shaw 'Nuff|楽曲の特徴と歴史

基本情報

Shaw 'Nuff は、ディジー・ガレスピーとチャーリー・パーカー共作のビバップ系ジャズ・スタンダード。主にインストで演奏され、広く知られる初出録音は1945年。急速テンポと精密なアンサンブルが問われ、ジャムや教育現場でも定番の一曲として親しまれている。歌詞・作詞者は情報不明。

音楽的特徴と演奏スタイル

冒頭のファンファーレ風ユニゾンから鋭いテーマへ雪崩れ込む設計が象徴的。ハーモニーはビバップ語法に基づき、コード・トーンとアプローチ・ノートを高速連結する即興が中心となる。ドラムはライドを軸にドロップ・ボムを織り込み、ベースはウォーキングで推進力を確保。構成はテーマ提示—ソロ回し—トレード—テーマ回帰が基本で、ユニゾン精度とタイムの強靭さが勝負所となる。

歴史的背景

第二次大戦後のニューヨークで台頭したビバップの只中で生まれ、ディジーとバードの緊密なフロントが新美学を体現した。1945年の録音は小編成コンボの鋭敏なサウンドを広く知らしめ、スウィングからモダン・ジャズへの転換点を印象づけた。初演の会場やセッション詳細は情報不明だが、初期ビバップを象徴する代表曲として位置づけられている。

有名な演奏・録音

代表例はディジー・ガレスピーとチャーリー・パーカーによる1945年の録音。その後もガレスピーのコンボやオーケストラ編成でたびたび取り上げられ、数多のジャズ奏者がレパートリー化した。ライブのオープナーやアンコールで機能することも多く、アンサンブルの切れ味を示す名刺代わりの一曲として親しまれる。映画・映像での使用は情報不明。

現代における評価と影響

ビバップ語彙を凝縮した教材的曲として、管のアーティキュレーション、ユニゾン精度、リズム隊の反応力を総合的に鍛える題材。テーマのモチーフはアドリブの語彙として現在も引用され、国際的な教育現場やコンペで課題に採用される例もある。ジャム・セッションの定番として定着し、若手から巨匠まで幅広く演奏され続けている。

まとめ

Shaw 'Nuff は、ビバップのエッセンスを凝縮したスリリングな名曲。高密度のテーマと自由度の高い即興が交錯し、録音史・演奏現場・音楽教育の各側面で今なお重要な位置を占めるジャズ・スタンダードである。