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David Bowie

Ashes to Ashes

  • 作曲: BOWIE DAVID
#洋楽ポップス
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Ashes to Ashes - 楽譜サンプル

Ashes to Ashes|歌詞の意味と歴史

基本情報

1980年にRCAから発表されたデヴィッド・ボウイのシングルで、アルバム『Scary Monsters (and Super Creeps)』の先行曲。プロデュースはボウイとトニー・ヴィスコンティ。イギリスでは全英1位を獲得し、80年代初頭のボウイを象徴する代表作として知られる。シンセサイザーとモダンなリズム感を取り入れつつも、独自の陰影を宿したサウンドが特長。

歌詞のテーマと意味

ボウイ自身の作品世界に登場する「メジャー・トム」像を再訪し、名声の光と影、自己省察、時代の終焉感を重層的に描く。直接的な告白ではなく、断片的なイメージや比喩で語り、聴き手に解釈の余地を残す作法が核心。過去作への応答であり、70年代の旅路を締めくくるメタ的な自己言及が重要なモチーフとなっている。

歴史的背景

ベルリン三部作を経て、ポップと実験性の均衡を新たに結び直したのが1980年の『Scary Monsters』期。本曲はニュー・ウェイヴ勃興期の空気を吸い込みつつ、70年代の前衛性をポピュラーフォームへ統合した転換点となった。端正でありながら不穏さを含む音像は、次世代のアーティストに進むべき方向を示した。

有名な演奏・映画での使用

デヴィッド・マレットが手がけたミュージック・ビデオは、当時としては非常に高額な制作で、ピエロ風の衣装やソラリゼーションを用いた映像美が象徴的。テレビ番組でのパフォーマンスやその後のツアーでも定番曲として演奏された。映画での顕著な使用は情報不明。

現代における評価と影響

MTV時代の到来を先取りした映像表現は、ニューロマンティック周辺の美学にも波及し、ポップ・ミュージックの視覚戦略を刷新したと評される。批評家の再評価も高く、しばしばボウイの名曲リストに挙げられる。アートとポップの橋渡しを果たした手法は、現在のオルタナ/シンセ・ポップにも通底している。

まとめ

『Ashes to Ashes』は、洗練されたサウンドと示唆的な歌詞、そして革新的な映像が三位一体となった作品。過去のキャラクターを再解釈しながら、新しい時代の表現へ踏み出す意志を記録した。ボウイの創作史を理解するうえで不可欠の一曲である。