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Dire Straits

Brothers In Arms

  • 作曲: KNOPFLER MARK
#洋楽ポップス
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Brothers In Arms - 楽譜サンプル

Brothers In Arms|歌詞の意味と歴史

基本情報

1985年発表、Dire Straitsの同名アルバムに収録されたバラード。作曲・作詞はMark Knopfler。穏やかなテンポと重厚なサウンドで、バンドを代表する一曲として広く知られる。後にシングル化され、ライブでも重要曲として位置づけられている。

歌詞のテーマと意味

語り手は戦場に立つ兵士。戦友を“armsの兄弟”として呼びながら、失われた命への痛み、帰郷への希求、戦いの無意味さを静かに見つめる。霧に包まれた山や激しい雨といった自然のイメージが、罪責と和解の感情を象徴し、最後に人間同士の普遍的連帯へと収束していく。直接的なプロパガンダではなく、内省と鎮魂の語り口が聴き手に余韻を残す。

歴史的背景

冷戦末期の緊張が色濃い1980年代前半、フォークランド紛争の記憶も生々しい時代に生まれた楽曲として、反戦的メッセージを帯びた作品と広く受け止められている。アルバム制作はカリブ海のAIRモントセラト・スタジオで行われ、デジタル録音とCD普及の波に乗って世界的に聴かれる契機となった。壮大な空間処理は時代の録音美学とも響き合う。

有名な演奏・映画での使用

テレビドラマ『Miami Vice』(1985年放送回)で効果的に用いられ、後年には『ザ・ホワイトハウス(The West Wing)』の名エピソード“Two Cathedrals”でも印象的に使用された。多数のアーティストがカバーを残し、記念映像やドキュメンタリーの挿入歌としてもしばしば採用されている。

現代における評価と影響

哀切なボーカルと長いサステインで歌うギターは、ロック・バラードの模範として語り継がれる。音数を抑えたアレンジ、広がりのある残響、静と動の構成は、後続のプロダクションにも影響を与えた。現在もライブでのハイライト曲として演奏され、平和や追悼の場面と結び付く象徴歌として定着している。

まとめ

Brothers In Armsは、戦いの現実を直視しつつも人間の連帯に希望を見出す稀有なロック・バラードである。時代背景を越えて共鳴する普遍性、そして抑制された美しさが、その評価を不動にしている。歌詞の全体像を踏まえて聴けば、より深い余韻が得られるだろう。