Bonnie Tyler
Total Eclipse Of The Heart
- 作曲: STEINMAN JIM,STEINMAN JAMES RICHARD

Total Eclipse Of The Heart - 楽譜サンプル
Total Eclipse Of The Heart|歌詞の意味と歴史
基本情報
1983年発表。作曲・プロデュースはジム・スタインマン、オリジナル歌唱はボニー・タイラー。アルバム『Faster Than the Speed of Night』収録。演劇的な構成と重厚なサウンドで知られる世界的ヒット曲で、パワー・バラードの代表格として語られる。
歌詞のテーマと意味
皆既日食のイメージを、恋愛における高揚と不在、光と影のコントラストの比喩として用いる。激しい情念、依存と解放の間で揺れる内面をドラマティックに描写。直接的な語り口と誇張された感情表現が聴き手のカタルシスを喚起するが、物語の結末は解釈の余地を残す。
歴史的背景
70年代からロック・オペラ的美学で知られたスタインマンが、80年代初頭のMTV時代に合わせて壮大なバラードを志向。ボニー・タイラーのハスキーな声質と相性が良く、全米・全英シングルチャートで1位を獲得。当時のスタジアム的サウンドを象徴する楽曲として受容された。
有名な演奏・映画での使用
象徴的なミュージックビデオとともに広く浸透し、その後も映画やドラマ、CMで繰り返し使用。Nikki Frenchによる1995年のダンス・カバーも国際的なヒットとなった。ライブでは大合唱を誘う定番曲で、カバーや日本語訳詞による紹介も多数存在する。
現代における評価と影響
現在も80年代音楽を象徴する一曲として高評価。パワー・バラードの文法—静から動へのダイナミクス、巨大なサビ、劇的な転調—の教科書的事例として参照される。2017年の皆既日食時には再注目され、ストリーミングや番組特集で存在感を示した。
まとめ
Total Eclipse Of The Heartは、恋愛の暗転と光明を壮大に描いた普遍的バラードであり、ボニー・タイラーの声とスタインマンの作劇術が結晶化した名曲。時代を越えて歌われ続け、感情表現のスケールで聴き手を魅了し続けている。