あなたのポケットにスタンダードの楽譜集をソングブック12keyに移調できる楽譜アプリ「ソングブック」

Lazy Daddy

  • 作曲: EDWARDS EDWIN B,LA ROCCA D JAMES,ROGAS HENRY,RAGAS H W,SBARBARO ANTHONY,SHIELDS LARRY
#ジプシージャズ#スタンダードジャズ
App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう
← 楽曲一覧に戻る

Lazy Daddy - 楽譜サンプル

Lazy Daddy|楽曲の特徴と歴史

基本情報

「Lazy Daddy」は、EDWARDS EDWIN B、LA ROCCA D JAMES、ROGAS HENRY、RAGAS H W、SBARBARO ANTHONY、SHIELDS LARRYらにより作曲された初期ジャズ曲。作詞者は情報不明で、器楽曲として扱われることが多い。原曲の初出年や初演状況は情報不明だが、クレジットにOriginal Dixieland Jazz Band(ODJB)の主要メンバーが並ぶ点が大きな手がかりとなっている。

音楽的特徴と演奏スタイル

ディキシーランド・ジャズの慣習に則り、コルネット(またはトランペット)、クラリネット、トロンボーンの三管による集団即興と、2ビートを基調とするダンス志向のリズムで演奏される例が一般的とされる。クラリネットの流麗なオブリガート、トロンボーンのテイルゲイト奏法、要所のブレイクやストップタイムが映える構成で、軽快かつ推進力のあるアンサンブルが魅力である。

歴史的背景

1910年代後半から20年代初頭のアメリカでは、ラグタイムからジャズへと娯楽音楽の重心が移行した。作曲者として名を連ねるEddie Edwards、Nick LaRocca、Henry Ragas、Tony Sbarbaro、Larry ShieldsはいずれもODJBの中核メンバーで、同バンドは1917年に商業的に成功した最初期のジャズ録音を残している。本曲もその潮流と密接に結び付くレパートリーであり、ダンスフロアや人気興行の文脈で演奏されたスタイルに根ざしている。

有名な演奏・録音

具体的な初録音の年やカタログ番号は情報不明だが、ODJBによる演奏が広く知られている。録音メディアの制約上、当時は3分前後の片面盤での収録が主流で、テンポや編成もその仕様に適合する形で整えられたと考えられる。他アーティストによる代表的録音については情報不明で、現存音源の網羅的な一覧も確認できていない。

現代における評価と影響

「Lazy Daddy」は、初期ジャズのアンサンブル運動性やダンス音楽としての機能を理解するうえで有益な題材とされる。音楽史・演奏研究の文脈で、ディキシーランド語法(集団即興、分散和声、前拍の押し出し)を学ぶ教材曲として参照されることがある。映画・テレビでの明確な使用例は情報不明だが、時代考証を要する場面で同系統の楽曲が用いられる傾向がある。

まとめ

作曲クレジットにODJBの主要メンバーが並ぶことから、Lazy Daddyはディキシーランド・ジャズの文脈に位置づけられる器楽曲であることがわかる。初出年など一部情報は不明ながら、三管による集団即興と軽快な2ビートが生むエネルギーは、初期ジャズの魅力を端的に伝える。基礎知識の整理と録音の聴取を通じ、当時のサウンドとダンス文化への理解を深めたい。