Save It Pretty Mama
- 作曲: CHRISTIAN EMILE,EDWARDS EDWIN B,LA ROCCA D JAMES,SBARBARO ANTHONY,SHIELDS LARRY

Save It Pretty Mama - 楽譜サンプル
Save It Pretty Mama|楽曲の特徴と歴史
基本情報
Save It Pretty Mamaは、Original Dixieland Jass BandのLarry Shields、D. James La Rocca、Anthony Sbarbaro、Edwin B. Edwards、Emile Christianに作曲クレジットがある初期ジャズ曲。歌詞付きで歌われる版もあるが、作詞者は情報不明。初出年・初録音も情報不明で、資料によって表記が分かれる。一般にはニューオーリンズ由来のトラディショナル・ジャズの定番として扱われる。
音楽的特徴と演奏スタイル
テンポは中速前後、2ビートの躍動感に乗せてトランペット、クラリネット、トロンボーンが集団即興を展開するスタイルが典型的。覚えやすい主題はコール&レスポンスに適し、要所のブレイクやストップ・タイムで推進力を演出しやすい。ピアノはストライド、バンジョー/ギターは四分の刻み、チューバ/ベースは二拍系で支える解釈が一般的。歌唱が入る場合は、ホーンがオブリガートで絡む初期スウィングの語法が映える。
歴史的背景
作曲者の顔ぶれが示すように、本曲はODJB周辺のレパートリーとして20世紀前半に普及した。発表年は情報不明だが、ダンス・バンド文化の中で広く演奏され、ニューオーリンズからシカゴ、ニューヨークへと拠点が移る過程で多彩な版が生まれた。軽快で親しみやすいムードが普及を後押しした。
有名な演奏・録音
ODJBの系譜にあるトラッド系コンボによる録音が多く、後年もクラリネット主体の編成で定番化。ルイ・アームストロングによる1920年代後半の演奏が名演としてしばしば言及される一方、編成やキー、コーラス構成は版ごとに差異が大きい。具体的な盤情報は出典により異なるため、詳細は各ディスコグラフィーの参照を推奨する。
現代における評価と影響
現在もトラディショナル・ジャズのジャムやストリート、教育現場で頻繁に扱われる。シンプルな主題と明快なフォームは、集団即興やブレイク設計の練習素材として有用で、歌入り・器楽の両対応という柔軟性も評価される。
まとめ
Save It Pretty Mamaは、2ビートと集団即興の醍醐味を凝縮した初期ジャズの定番曲。作詞者・初出年は情報不明ながら、ODJB人脈のエッセンスを宿し、今なお多様な編成で演奏され続けている。入門者にも薦めやすい一曲だ。