Sensation Rag
- 作曲: EDWARDS EDWIN B,LA ROCCA D JAMES,LAROCCS DOMINIC,ROGAS H W,SBARBARO ANTHONY,SHIELDS LARRY

Sensation Rag - 楽譜サンプル
Sensation Rag|楽曲の特徴と歴史
基本情報
『Sensation Rag』は、オリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンド(ODJB)に属するEDWIN B. EDWARDS、D. JAMES LA ROCCA、DOMINIC LAROCCA、H. W. RAGAS、ANTHONY SBARBARO、LARRY SHIELDSにクレジットされた器楽曲。通称「Sensation」。歌詞はなく、作詞者・初出年は情報不明。初期ニューオーリンズ・ジャズの定番曲として知られる。
音楽的特徴と演奏スタイル
軽快なツービートに、ラグタイム由来のシンコペーションと複数ストレインの行進曲風形式が合わさる。クラリネット旋律、コルネットのブレイク、トロンボーンのテイルゲートが絡む集団即興が要。ピアノとドラムが推進力を担う。
歴史的背景
ODJBは1917年の商業録音でジャズを広めた草分け。『Sensation Rag』もその成功直後のレパートリーとして定着し、ラグからジャズへの過渡期を象徴する。ニューオーリンズの祝祭的活気とニューヨークのダンス需要が交差した背景を映す。
有名な演奏・録音
代表例はODJBによる初期録音。以後、ディキシーランド系バンドやトラッド系コンボ、学生ジャズやブラス・バンドでも頻繁に取り上げられ、編集盤や復刻にも収録が多い。特定の映画やドラマでの使用については情報不明。
現代における評価と影響
今日ではトラディショナル・ジャズの入門曲として定評がある。合奏ポリフォニー、ブレイクの受け渡し、二拍子の乗りを体得する教材として実用性が高く、フェスやジャムでも根強い人気。地域のパレードやイベントでも重宝される。
まとめ
『Sensation Rag』は、ラグタイムの形式美とニューオーリンズ・ジャズの即興性を併せ持つ躍動的なスタンダード。バンド全体の創意に根差した書法が魅力で、100年余りを経た現在も演奏現場で生命力を保ち続けている。