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We Will Meet Again

  • 作曲: EVANS BILL
#スタンダードジャズ
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We Will Meet Again - 楽譜サンプル

We Will Meet Again|楽曲の特徴と歴史

基本情報

『We Will Meet Again』は、ジャズ・ピアニストのビル・エヴァンスが作曲したインストゥルメンタルで、1979年の同名アルバム(Warner Bros.)に収められたタイトル曲。晩年の音楽観を凝縮した抒情的な小品で、静謐な語り口と余韻が特徴。第二次大戦期の歌「We'll Meet Again」とは別作品で、作詞者や公式な歌詞版は情報不明。

音楽的特徴と演奏スタイル

旋律は端整で、内声の滑らかな進行と豊かなテンションの配合が要。上方構成三和音や交換和音的な響きを用いながらも過度に複雑化せず、歌心を前面に出すのがエヴァンス流である。テンポは中庸からスローに取られる例が多く、自由なルバートで導入してから拍を明確にする演奏も多い。レガート中心のタッチと繊細なダイナミクスが物語性を支える。

歴史的背景

本曲を収めた『We Will Meet Again』は、弟ハリーに捧げられた作品集として知られ、1979年に制作された。編成はトランペットやサックスを含むセクステットを基本とし、当時のレギュラー・トリオ(マーク・ジョンソン、ジョー・ラバーベラ)を中核に据える。アルバム全体には別れと再会をめぐる静かな祈りのムードが漂う。

有名な演奏・録音

基準となるのは1979年スタジオ録音のタイトル曲で、エヴァンス自身の解釈が最も広く参照される。後年のライヴ音源に本曲が含まれるリリースもあるが、体系的なディスコグラフィ情報は情報不明。他演奏家による録音の網羅も情報不明である。

現代における評価と影響

本曲はエヴァンス後期を代表するレパートリーとして言及されることが多い。和声運用と歌心の均衡はジャズ・ピアノの研究素材としても価値があり、分析・採譜の対象となる例も見られる。技巧に走らず情緒を醸す作曲美は後続の抒情派に影響を与えた。

まとめ

端正な旋律と精緻な和声が光る名曲。まずは同名アルバムの演奏を手がかりに、自身のテンポとダイナミクスで曲の呼吸を感じ取りたい。