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Cancao em modo menor

  • 作曲: JOBIM ANTONIO CARLOS BRASILEIRO DE A,MORAES DE MARCUS VINICIUS CRUZ
#ボサノバ
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Cancao em modo menor - 楽譜サンプル

Cancao em modo menor|楽曲の特徴と歴史

基本情報

Cancao em modo menorは、Antônio Carlos Brasileiro de Almeida Jobim(通称トム・ジョビン)とVinicius de Moraes(ヴィニシウス・ジ・モライス)の連名がクレジットされる楽曲名として知られる。タイトルはポルトガル語で「短調の歌」を意味する。作詞者の確定情報、発表年、初演・初録音、出版社や代表キーなどの一次資料は現時点で情報不明。本項では題名と作家の系譜を手がかりに、演奏・鑑賞に役立つ観点を整理する。ジョビンとヴィニシウスはブラジル近代音楽史で中心的な存在だが、本作固有の公式ジャンル表記や歌詞の出典についても情報不明である。

音楽的特徴と演奏スタイル

タイトルが示す「modo menor(短調)」から、内省的で陰影のある解釈が想起される。ボサノヴァ/ジャズ文脈で短調曲を演奏する際の一般的指針として、ギターまたはピアノはm7、m9、m6、IIø–Valt進行などの拡張和声を用い、過度な強拍を避けたシンコペーションで推進力を生む。ベースは2分音符主体で“落とし所”を明確にし、ドラムはブラシや軽量のライドで空間を保つとよい。メロディは半音階的な導音やナチュラル・マイナー/ドリアンの行き来が想定され、フレーズ末尾にディミニッシュ的ニュアンスを加えると短調の翳りが映える。テンポは中庸(例:ca. 120〜140のハーフフィール)を目安に、テキストがある場合は母語のアクセントを尊重する。

歴史的背景

1950年代末〜60年代のリオ・デ・ジャネイロでは、サンバの語法に洗練された和声と静謐な歌唱を融合させる潮流が生まれ、後に「ボサノヴァ」と呼ばれるようになった。ジョビンとヴィニシウスは、その中心で映画音楽や舞台、ラジオ、ナイトクラブ文化と密接に関わり、多くの名曲を残した。本作の制作経緯や初出の媒体については情報不明だが、両名のコラボレーションという枠組みは、当時の都市的感性と詩的語法が結びついた作品群の一角として理解されうる。

有名な演奏・録音

本作に関する代表的録音、初演奏者、チャート動向などは情報不明。検索時は表記ゆれに注意するとよい。例:Canção em modo menor(ã付きの綴り)、Cancao em modo menor(ãを省いた綴り)など。作曲者名も「Antônio Carlos Jobim/Tom Jobim」「Vinicius de Moraes」など複数の英字表記が流通するため、国際データベース(図書館OPAC、音楽出版社カタログ、学術DB)での併記検索が有効である。

現代における評価と影響

短調系ボサノヴァはジャズのレパートリーでも親和性が高く、室内的な質感と高度な和声処理が好まれる傾向にある。本作固有の評価指標や受賞歴は情報不明だが、ジョビン=ヴィニシウスの作家性は現在も教育現場やセッションで参照され、ポルトガル語詩の韻律とジャズ語法の接点を学ぶ格好の素材となっている。歌唱版・器楽版いずれでも、言葉と拍節の整合、和声テンションの選択、ダイナミクスの精緻な設計が解釈の要となる。

まとめ

Cancao em modo menorは、題名と作家名から短調ボサノヴァ/ジャズ文脈での演奏が想起される一曲である一方、作詞者や初出年、代表録音などの一次情報は情報不明である。演奏に臨む際は、短調特有の陰影、控えめで精緻なリズム運用、拡張和声を軸に、歌詞の有無に応じた言語アクセントとフレージングを丁寧に整えると良い。確証資料の発見と併せて、実践的な解釈を深めていきたい。