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Se e Por Falta De Adeus

  • 作曲: DURAN DOLORES,JOBIM ANTONIO CARLOS
#ボサノバ
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Se e Por Falta De Adeus - 楽譜サンプル

Se e Por Falta De Adeus|歌詞の意味と歴史

基本情報

Se e Por Falta De Adeusは、作曲者にDURAN DOLORES(ドロレス・ドゥラン)とJOBIM ANTONIO CARLOS(アントニオ・カルロス・ジョビン)が並記されるブラジルの楽曲。原題は「Se é por falta de adeus」と表記される場合があります。言語はポルトガル語。正式な初出年や初演者、出版情報は情報不明。ジャンルは明確な公式分類は情報不明ですが、作風や解釈上、ボサノヴァ/サンバ・カンサォン系の文脈で語られることが多い作品です。

歌詞のテーマと意味

タイトルの直訳は「別れの言葉がないからというのなら」ほどの意味。別離の局面で、相手にきちんと“さよなら”を告げることの重みや、未練、諦念が繊細に描かれます。ブラジル音楽に特有の“サウダーヂ(郷愁・哀感)”が根底にあり、強い断絶ではなく、静かな受容と余韻で感情を伝えるのが特色。直接的な断罪を避け、言葉を選びながら心の整理を進める語り口が魅力です。歌詞全文は本稿では扱いません。

歴史的背景

1950年代後半のリオ・デ・ジャネイロでは、サンバ・カンサォンからボサノヴァへと潮流が移る時期にあり、ジョビンとドゥランは同時代に活躍しました。両者は複数の名曲で協働し、洗練された和声と都会的な感性を結びつけたことで知られます。本曲の制作年・初演は情報不明ですが、彼らのコラボレーションが生んだ抒情性とハーモニー感覚に連なる一曲として位置づけられます。

有名な演奏・映画での使用

特定の代表的録音、チャート情報、映画・ドラマでの使用例は情報不明です。一般的には、小編成での親密なボーカル表現やギター主体の伴奏が似合うレパートリーで、静かなテンポ感と柔らかなダイナミクスが好まれます。決定版とされるテイクは情報不明ながら、ポルトガル語の発音とレガートを重視した歌唱が印象を大きく左右します。

現代における評価と影響

本曲に固有の受賞歴や体系的な批評評価は情報不明です。ただ、ジョビン/ドゥラン作品群は現在も世界中の音楽家に参照され続け、20世紀中葉のブラジル音楽が持つハーモニーの豊かさ、対位的なベース運び、テンションを生かしたコード運用の魅力を示す好例とみなされます。その文脈で、本曲も繊細な言葉運びと上品な和声感で注目される存在です。

まとめ

Se e Por Falta De Adeusは、別れをめぐる静謐な感情を、上質なメロディと和声で描いた一曲です。詳細な初出情報は情報不明ながら、ジョビンとドゥランの共作という系譜により、ブラジル音楽の洗練とポルトガル語の抒情美を体現。落ち着いたテンポ、柔らかいギターの分散和音、メジャーセブンスや9thを含む和声の陰影が、タイトルの含意を音楽的に支えます。歌詞の核心は“別れを言葉にする勇気”。静かに心を整える名品です。