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You Make Me Feel So Young

  • 作曲: MYROW JOSEF JOE,GORDON MACK
#スタンダードジャズ
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You Make Me Feel So Young - 楽譜サンプル

You Make Me Feel So Young|楽曲の特徴と歴史

基本情報

本作は、1946年公開の20世紀フォックス映画『Three Little Girls in Blue』のために書かれたポピュラー・ソング。作曲はJosef Myrow、作詞はMack Gordon。後年にジャズ・スタンダードとして定着し、多くの歌手・バンドに演奏されている。形式は32小節AABA、軽快な4/4スウィングで、恋によって「若返ったように感じる」心情を明るく歌い上げる。原題は“You Make Me Feel So Young”。映画内での初演の具体的な歌唱者名は情報不明。

音楽的特徴と演奏スタイル

メロディは跳躍とシンコペーションが心地よく、Aセクションの上昇フレーズが弾む推進力を生む。テンポはミディアム〜アップが定番。ヴォーカルでは2コーラス目以降にアドリブ的装飾やスキャットを挿む解釈が多い。ビッグバンドではウォーキング・ベースと軽快なスウィング、サックス・ソリやブラスのリフで華やかさを増し、エンディングはタグを加えてキメることがよく行われる。

歴史的背景

制作は第二次世界大戦直後のハリウッド黄金期。映画スタジオの音楽部門が明朗で洗練されたダンス・ナンバーを量産した時代背景にあり、ヒットメーカーのMack GordonとJosef Myrowのコンビが、その潮流に応える都会的な楽曲を書き上げた。ポジティブな語り口と踊れるビートは、戦後の楽観的ムードとよく響き合い、スクリーン発のポピュラー曲がジャズ現場へ流入する典型例となった。

有名な演奏・録音

代表的な録音はフランク・シナトラ。Nelson Riddle編曲による1956年の名盤『Songs for Swingin’ Lovers!』収録ヴァージョンは、洒脱なブラスのキックと伸びやかな歌唱で決定版の一つと評される。さらにCount Basie楽団を従えたライヴ盤『Sinatra at the Sands』(1966)でも痛快なスウィングを聴かせ、以後の解釈に大きな影響を与えた。その他の著名録音の網羅的リストは情報不明。

現代における評価と影響

現在もジャズ・クラブやビッグバンドの定番レパートリーとして親しまれ、ヴォーカル志望者の教材曲としても頻繁に選ばれる。軽快で祝祭性のあるムードから、コンサートのオープナーやアンコールにも適し、世代を超えて採り上げられている。映画やCMなど二次使用の詳細は情報不明だが、楽曲自体の認知度は安定して高く、スタンダード集でも定番の地位を保つ。

まとめ

『You Make Me Feel So Young』は、映画発のポピュラー・ソングがジャズの現場で磨かれ、時代を超えるスタンダードへと成長した好例である。明朗なメロディとスウィングの躍動、そして普遍的な喜びの感情が今なお新鮮に響く。入門者にも演奏者にも薦められる、演奏自由度と親しみやすさを兼ね備えた名曲だ。