あなたのポケットにスタンダードの楽譜集をソングブック12keyに移調できる楽譜アプリ「ソングブック」

Il Cielo In Una Stanza

  • 作曲: PAOLI GINO
#カンツォーネ
App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう
← 楽曲一覧に戻る

Il Cielo In Una Stanza - 楽譜サンプル

Il Cielo In Una Stanza|歌詞の意味と歴史

基本情報

「Il Cielo In Una Stanza」は、カンタウトーレのジーノ・パオリが作詞作曲した1960年の楽曲。歌手ミーナの録音が大ヒットし、以後イタリアン・ポップを象徴するスタンダードとなった。原語はイタリア語、英語版タイトルは「The Sky in a Room」。恋愛歌ながら詩情豊かな表現と端正なメロディが際立つ。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、愛に満たされた瞬間に狭い部屋が無限の空へ広がるという比喩を核に展開する。閉ざされた空間が解放され、時間や現実の境界が溶ける感覚を日常語で静かに描く点が印象的。官能を直接語らず、想像力と心象風景に託すことで、普遍的な親密さと慰めを届ける。

歴史的背景

1960年前後のイタリアは経済成長と大衆文化の拡大期で、作り手自身が歌う“カンタウトーレ”が台頭した。ジーノ・パオリはその中心的人物の一人で、本作はポップと叙情性の橋渡しを果たしたと語られる。ミーナの力強い歌唱と洗練された伴奏が魅力を際立たせ、広く浸透した。

有名な演奏・映画での使用

代表的な録音は、ミーナの1960年版と、ジーノ・パオリ自身のセルフカバー。近年ではマイク・パットンがプロジェクトMondo Cane(2010)で取り上げ、オーケストラルに再解釈した。映画での具体的使用は情報不明。

現代における評価と影響

本作は“部屋=宇宙”という鮮烈な比喩と覚えやすい旋律によって、世代を超えて歌い継がれる古典と評価される。ライブや録音でのカバーも少なくなく、国外アーティストにも選曲例がある。恋愛歌の語彙に新たな想像力をもたらした意義は大きい。

まとめ

「Il Cielo In Una Stanza」は、親密な空間を無限へ変える想像力を歌い上げた名曲。ミーナのヒットを起点に多くの歌手へ受け継がれ、イタリア歌謡の美質—簡潔な語りと豊かな詩情—を体現してきた。今なお新鮮さを失わず、恋愛歌の古典として聴く価値が高い。