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Big Nick
- 作曲: COLTRANE JOHN

Big Nick - 楽譜サンプル
Big Nick|楽曲の特徴と歴史
基本情報
「Big Nick」は、サックス奏者ジョン・コルトレーンが作曲したインストゥルメンタル小品。歌詞は存在せず、主旋律と即興を軸に展開する。代表的な音源はアルバム『Duke Ellington & John Coltrane』(1962年録音/1963年発売)に収録。曲の長さや初演情報は情報不明。
音楽的特徴と演奏スタイル
明快で親しみやすいテーマを持ち、ミディアム・テンポのスウィングで進行するのが特徴。コルトレーンのソプラノ・サックスがリードを取り、リズム・セクションは軽快なコンピングで推進力を与える。構成はヘッド—ソロ—ヘッドの端正なフォームで、コンパクトにまとまる。
歴史的背景
1962年前後のコルトレーンは、テナーに加えてソプラノの表現領域を拡張していた時期。デューク・エリントンとの共演作への収録は、モダン・ジャズとスウィングの美学が交差する文脈に位置づけられ、同作中でも“抒情的かつカラッとした”側面を担う楽曲として機能した。曲名の由来は情報不明。
有名な演奏・録音
最も広く知られるのは『Duke Ellington & John Coltrane』における録音。コルトレーンの端整なソプラノとピアノの対話が印象的で、アルバムの中でも異彩を放つトラックとなっている。その他の公式録音やライブの決定的音源については網羅的情報が情報不明。
現代における評価と影響
コンパクトな尺と覚えやすい主題ゆえ、セッションで取り上げやすいレパートリーとして一定の支持を得ている。コルトレーンの過激な側面とは異なる、歌心とスウィング感を体現する例として評価され、ソプラノ・サックスの音色研究の参照曲としても言及されることがある。
まとめ
「Big Nick」は、コルトレーンのメロディアスな資質を凝縮したインスト曲であり、端正なフォームと明快なグルーヴが魅力。収録や由来の詳細には情報不明な点も残るが、代表録音を手がかりに楽曲の核—シンプルなテーマとしなやかな即興—に触れることで、作品の魅力が立ち上がる。