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Look For The Silver Lining verse付き

  • 作曲: KERN JEROME
#スタンダードジャズ
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Look For The Silver Lining verse付き - 楽譜サンプル

Look For The Silver Lining verse付き|楽曲の特徴と歴史

基本情報

「Look For The Silver Lining」はジェローム・カーン作曲、作詞B. G. DeSylva。1919年作で、1920年のブロードウェイ『Sally』で広まった。“verse付き”は省かれがちな導入部(ヴァース)を含む完奏版を指し、物語の状況を語ってリフレインへ橋渡しする。

音楽的特徴と演奏スタイル

明るい長調を軸に端正な機能和声と流麗な旋律が映える。テンポはバラードからミディアムまで幅広く、ヴァースの語りとリフレインの歌心の対比が魅力。ジャズではリハーモナイズやツー・フィールなど、多様な解釈が可能。

歴史的背景

第一次大戦後のアメリカで、前向きなメッセージが求められた時期に生まれた。『Sally』への採用を機にヒットし、ダンス・バンドやラジオで広まる。カーンの洗練は後続のブロードウェイ作曲家やジャズ界にも影響し、やがてスタンダードとして定着した。

有名な演奏・録音

映画『Till the Clouds Roll By』(1946)でJudy Garlandが歌い、映像でも定着。ジャズではChet Bakerが『Chet Baker Sings』で魅力的な歌唱を残し、以後も多くの歌手・器楽奏者が録音。ヴァース省略版が一般的だが、“verse付き”を選ぶ演奏もある。

現代における評価と影響

現在もジャズ・ヴォーカルやコンボの定番で、逆境の中に希望を見いだす普遍的テーマが共感を呼ぶ。ヴァースからリフレインへの流れはフレージング学習にも適し、少人数編成からオーケストラまで編曲の自由度が高い点も評価されている。

まとめ

カーンの旋律美と希望のメッセージが結びついた名曲。“verse付き”で聴くと、導入からサビへ至る構成美と物語性がより鮮明になる。名唱・名演の聴き比べを通じ、時代を超えて歌い継がれる理由を実感できるだろう。