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Bridal March (From 'Lohengrin')

LOHENGRIN

  • 作曲: WAGNER RICHARD WILHELM
#トラディショナル#クラシック
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Bridal March (From 'Lohengrin') - 楽譜サンプル

Bridal March (From 'Lohengrin')|作品の特徴と歴史

基本情報

リヒャルト・ワーグナーの歌劇『ローエングリン』第3幕に登場する合唱曲「Bridal March(通称:結婚行進曲/Bridal Chorus)」は、世界の結婚式で親しまれる定番曲。1850年、ワイマールでフランツ・リストの指揮により同歌劇が初演され、本曲もここで世に出た。原作ではドイツ語歌詞「Treulich geführt」で歌われ、作曲・台本ともにワーグナーが担っている。

音楽的特徴と表現

荘重な行進感と明快な旋律が核。規則的なリズムに支えられた和声進行、金管の輝きと弦のレガートが祝祭の雰囲気をつくる。合唱と管弦楽の応答が構成を引き締め、言葉のアクセントを生かしたフレージングが儀礼性を強調。オルガンやピアノ独奏、金管合奏などの編曲が多く、式典の長さに合わせたカット版も一般的である。

歴史的背景

『ローエングリン』は1840年代半ばに作曲。1849年の政治的動乱でワーグナー本人は亡命し、代わって盟友フランツ・リストが1850年にワイマール宮廷劇場で初演した。やがて本曲は19世紀末から20世紀にかけて欧米の挙式音楽に定着し、クラシックの枠を越えて広がっていく。

使用された映画・舞台(該当時)

舞台では第3幕、花嫁エルザが人々に導かれて寝室へ向かう場面で歌われる。つまり原作では入場曲ではなく、婚礼の行列を祝う合唱である。舞台外では器楽化・短縮版が普及し、教会や式場での入場曲として使われるほか、結婚式を描く映画やドラマでも頻繁に引用される。個別作品名は情報不明。

現代における評価と影響

「Here Comes the Bride」の呼称で世界的に認知され、文化的アイコンとなった一方、宗教・地域の慣習により使用可否が分かれる場合もある。演奏は原典の合唱・管弦楽から、オルガン、ピアノ、金管アンサンブルまで柔軟に対応でき、儀礼音楽のスタンダードとして今も影響力を保つ。

まとめ

オペラに由来する祝祭合唱であり、厳粛さと高揚を併せ持つ音楽語法が普遍的な魅力を生む。原作の文脈と式典用アレンジを理解すれば、演奏や選曲の意図がより明確になるだろう。