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It’s A Small World 小さな世界

  • 作曲: SHERMAN RICHARD M, SHERMAN ROBERT B
#キッズ#ディズニー
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It’s A Small World 小さな世界 - 楽譜サンプル

It’s A Small World 小さな世界|歌詞の意味と歴史

基本情報

作曲者はSHERMAN RICHARD M、SHERMAN ROBERT Bの“シャーマン兄弟”。1964年ニューヨーク万国博覧会のディズニー制作アトラクション「it’s a small world」のために書かれ、日本語題は「小さな世界」。英語では“It's a Small World (After All)”として知られる。以後、世界各地のディズニーパークで長年にわたり使用され、多数の言語版が存在する。親しみやすい旋律と覚えやすいコーラスで、子どもから大人まで広く親しまれる歌だ。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、国や文化の違いを越えて私たちは同じ世界を分かち合うという普遍的メッセージを中心に据える。子どもの視点で語られる素直な言葉が、平和、共感、思いやりといった価値をやさしく伝えるのが特徴。反復されるサビは“世界はひとつ”という理念を強く印象づけ、教育的な場面との相性も高い。言語が変わってもメロディとメッセージの一貫性が保たれ、翻訳版でも核心が損なわれない構造になっている。

歴史的背景

本曲は、万博のユニセフ・ペプシ館に設置されたボート型ライドのため、世界各地の子どもたちを描く展示を結びつける“ひとつの歌”として制作された。複数の国歌や旋律を並置すると雑然とするため、ウォルト・ディズニーの意向でシャーマン兄弟が単一のテーマ曲に集約。万博終了後はカリフォルニアのディズニーランドへ移設され、その後、各地のパークに展開された。曲は施設と不可分のシンボルとなり、アトラクション音楽の代表例として定着した。

有名な演奏・映画での使用

最も広く知られるのは、各国パークのアトラクション内で地域色に合わせて編曲・録音されたバージョンである。コーラス配置やオーケストレーションは場所ごとに異なり、同一メロディが多彩な音色で再提示される。商業録音や合唱団によるカバー、教育・イベント向けの公式音源も多数流通している。映画での顕著な使用については情報不明だが、ディズニー関連の番組やコンサートで引用される機会は少なくない。

現代における評価と影響

今日でも、平易な旋律と明快なメッセージは世代や国境を越えて受容されている。テーマパーク文化において、音楽が空間体験の核となり得ることを示した実例として評価が高い。多言語展開はグローバル・ブランディングの成功を象徴し、国際交流や共生を語る文脈で参照されることも多い。耳に残る反復構造は“覚えやすさ”と“共有されやすさ”を両立させ、公共の場や教育現場でも扱いやすい楽曲として位置づけられている。

まとめ

「小さな世界」は、シンプルな曲想に普遍的理念を託し、半世紀以上にわたって人々を結びつけてきた。アトラクションの枠を超え、独立した歌としても生き続けるその存在は、音楽が社会的メッセージをやさしく届ける力を体現している。今後も平和と連帯の象徴的ナンバーとして、世界のさまざまな場所で歌い継がれていくだろう。