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Crocodile Rock

  • 作曲: JOHN ELTON,TAUPIN BERNIE
#洋楽ポップス
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Crocodile Rock - 楽譜サンプル

Crocodile Rock|歌詞の意味と歴史

基本情報

エルトン・ジョンが作曲、バーニー・トーピンが作詞したシングル。1972年に発表され、翌年のアルバム『Don't Shoot Me I'm Only the Piano Player』に収録。プロデュースはガス・ダッジョン。全米ビルボードで1位を獲得し、彼の初の全米首位シングルとなった。軽快なロックンロール調のビートと、印象的なオルガンのサウンドが特徴で、エルトンの代表的アップテンポ曲として広く知られる。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、青春期の恋や仲間とのダンスに熱中した時代を振り返るノスタルジアが核。やがて別れや流行の移ろいを経験しつつも、当時のロックンロールが与えた自由と高揚感を祝福する内容で、軽快なメロディと相まって普遍的な郷愁を喚起する。過去を賛美するだけでなく、音楽が人生の感情を呼び起こす媒介であることを示す点が、長年の支持の要因となっている。

歴史的背景

70年代初頭のグラム期に、50〜60年代ロックンロールの語法を大胆に再解釈した“レトロ回帰”曲として企図。Farfisa系オルガンの歯切れよい音色、跳ねるリズム、コーラスの多用など、意図的に古典的な質感を再現し、当時の大衆的ムードと合致して大ヒットした。シンガー・ソングライターから華やかなライブ・エンターテイナーへと向かうエルトンの転換点を象徴する一曲でもある。

有名な演奏・映画での使用

エルトンはライブで長年レパートリーに据え、観客参加型の定番曲として機能。イントロから会場の一体感を生むキラー・チューンとして、コンサートのハイライトに置かれることが多い。映画『ロケットマン』(2019)では象徴的な場面で取り上げられ、世代を超えて再評価が進んだ。テレビ番組やイベントでも頻繁に使用され、ポップ文化の記憶に深く刻まれている。

現代における評価と影響

批評的にはパスティーシュ性が指摘されつつも、ソングライティングの巧みさと即効性のあるフックで“シンガロング”の模範例とされる。往年ロックへの敬意を保ちつつ、70年代ポップの洗練を融合させた点は、後続のリバイバル志向のポップ作品にも影響を与えた。配信時代でも再生され続ける強度を持ち、フェスやカラオケでも支持が厚い。

まとめ

「Crocodile Rock」は、物語性のある歌詞と意図的に古典化したサウンドを通じ、音楽が人生の季節を彩る力を伝える。時代を超えて愛される理由は、郷愁と祝祭のバランスにある。入門にも最適な一曲で、エルトン・ジョンの多面的な魅力を端的に示す代表作だ。