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Sting

Don't Stand So Close To Me

  • 作曲: SUMNER GORDON MATTHEW
#洋楽ポップス
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Don't Stand So Close To Me - 楽譜サンプル

Don't Stand So Close To Me|歌詞の意味と歴史

基本情報

1980年にザ・ポリスが発表したシングルで、アルバム『Zenyatta Mondatta』からの代表曲。作曲はSUMNER GORDON MATTHEW(スティング)。英国シングルチャートで1位、米国Billboard Hot 100でもトップ10入りを記録した。プロデュースはバンドとナイジェル・グレイ。端正なニューウェーブ・ロックの質感と、印象的なシンセとギターのリフで広く知られる。

歌詞のテーマと意味

歌詞は教師と生徒の距離感をめぐる緊張を主題にし、権力関係と倫理を問いかける。欲望や噂、メディアのまなざしが渦巻く環境で、当事者の葛藤と不安を描き出す。文学作品への言及(作中でナボコフに触れる)もあり、知性とポップ性が交錯。センセーショナルな題材だが、道徳的な警鐘として受け取られてきた。

歴史的背景

背景には、スティングがかつて教職に就いていた経歴がある。バンドは多忙なツアーの合間に短期集中でレコーディングを進め、ミニマルなアレンジで緊張感を強調。1980年前後のニューウェーブ隆盛と相まって、楽曲は時代の空気と社会的関心を敏感に反映し、国際的なヒットへと結実した。

有名な演奏・映画での使用

有名な演奏として、1986年にはシンセを強調した再録音版“Don't Stand So Close To Me '86”が発表され、異なるサウンドデザインで再解釈された。プロモーション映像も制作され、音楽専門番組での露出が楽曲の普及を後押し。映画での具体的な使用例は情報不明だが、テレビやプレイリストでの再生機会は現在も多い。

現代における評価と影響

現代でも、教師と生徒の境界線というテーマは普遍的で、教育現場の倫理議論と接続し続ける。音楽面では、タイトなリズムとメロディのフックが評価され、バンドのライヴ定番曲として親しまれてきた。1981年にはグラミー賞Best Rock Performance by a Duo or Group with Vocalを受賞し、その地位を不動のものにした。

まとめ

挑発的な題材を、クールで抑制の効いたサウンドに落とし込んだ本作は、ニューウェーブ期の象徴的シングルのひとつである。鋭い社会的視点と大衆性を兼備し、四十年以上を経た今も色褪せない。聴き手に“距離”の意味を問い直す、時代と倫理を横断する重要曲だ。