City of stars (ラ・ラ・ランド)
LA LA LAND
- 作曲: HURWITZ JUSTIN

City of stars (ラ・ラ・ランド) - 楽譜サンプル
City of stars (ラ・ラ・ランド) |作品の特徴と歴史
基本情報
2016年公開の映画『ラ・ラ・ランド』の挿入歌。作曲はJustin Hurwitz、作詞はBenj PasekとJustin Paul。劇中ではライアン・ゴズリングとエマ・ストーンが歌唱し、サウンドトラックにもソロ版とデュエット版が収録。第89回アカデミー賞歌曲賞および第74回ゴールデングローブ賞主題歌賞を受賞し、作品全体のテーマを象徴するナンバーとして知られる。
音楽的特徴と表現
静かなピアノに乗る端正な旋律と控えめな編曲が特徴。口笛や低めの声域から始まる素朴さが、夢と現実のあわいを描き出す。後半にかけて弦や木管が柔らかく重なり、希望の色合いを差し込むが、過度な高揚は避けられ、余白が叙情を生む。主題はスコア全体のレイトモティーフとして再登場し、登場人物の心情変化をさりげなく結びつける。
歴史的背景
本作はデイミアン・チャゼル監督、ジャスティン・ハーウィッツ作曲の長年の協働から生まれた映画音楽の一部で、古典的なハリウッド・ミュージカルへのオマージュと現代的感性の折衷が核にある。楽曲はその理念を最も端的に体現し、過剰な装飾を排して物語の親密さを前面に出した。制作年は2016年。
使用された映画・舞台(該当時)
劇中では主人公セブが海辺で口笛を交えながら歌うソロ版が先に提示され、のちにミアと向き合うデュエット版へと発展する。ダンスや会話の流れに自然に織り込まれ、登場人物の関係性と夢への希求を照らすモチーフとして繰り返し用いられる。舞台使用に関する公式情報は情報不明。
現代における評価と影響
主要映画賞の受賞により国際的な認知を獲得し、映画音楽の新たなスタンダードとして多くのアーティストにカバーされている。ピアノと歌のみでも成立する簡潔さは、コンサートや教育現場のレパートリーとしても親和性が高い。作品全体のノスタルジーと希望を総括する楽曲として評価は高い。
まとめ
City of starsは、映画の物語性と音楽の普遍性を最小限の素材で結晶化させた代表曲である。作曲の節度、歌詞の視線、二人の歌唱が交差し、観客の心に残る“夢の光”を提示する。映画と共に聴くことで、主題の意味は一層鮮明になる。