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Ferry 'Cross The Mersey

  • 作曲: MARSDEN GERARD
#洋楽ポップス
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Ferry 'Cross The Mersey - 楽譜サンプル

Ferry 'Cross The Mersey|歌詞の意味と歴史

基本情報

Ferry 'Cross The Merseyは、英国リバプール出身のGerry and the Pacemakersが1964年に発表した代表曲。作詞作曲はバンドのフロントマン、Gerry(Gerard)Marsden。翌1965年には同名映画の主題歌としても用いられ、バンドと街のアイデンティティを象徴する楽曲として広く知られる。オリジナルの詳細な録音クレジットやレーベル情報は情報不明。

歌詞のテーマと意味

歌詞はリバプールを流れるマージー川と連絡フェリーへの愛情を通じ、故郷への誇り、仲間や家族への連帯、帰属意識を描く。都会の喧騒に流されず“この街を大切にしよう”という呼びかけが核で、単なる観光描写に留まらず、労働者の街の温かさと誇りを普遍的な郷土愛へと昇華している。具体的な地名・人物の設定は最小限で、誰もが自分の故郷に重ねられる普遍性が魅力。歌詞の一部表現の詳細は情報不明。

歴史的背景

60年代前半、リバプールではビートルズと並び“マージービート”が隆盛。Gerry and the Pacemakersはその中心的存在で、本曲は地域色を前面に出した代表例である。英米のポップ市場で広くヒットし、映画とのクロスプロモーションにより、港町リバプールの情景や人々の気質を世界へ伝えた。楽曲の初出は1964年、同名映画は1965年公開。

有名な演奏・映画での使用

主題歌となった映画『Ferry Cross the Mersey』(1965)のオープニングや挿入歌として印象的に使用。さらに1989年、ヒルズボロの悲劇を受け、Gerry Marsdenを中心にThe Christians、Holly Johnson、Paul McCartney、Stock Aitken Watermanらが参加したチャリティー版が制作され、英国で大きな支持を得た。この新録は楽曲の連帯と支援のメッセージを一層強く可視化し、世代を超えた定着に寄与した。

現代における評価と影響

現在もリバプールの“市歌”的存在として親しまれ、観光や地域イベント、フェリー運航の文脈でしばしば流れる。郷土への敬意を前面に出したポップソングの模範例として再評価が続き、同地の音楽観光やアイデンティティ形成にも影響。柔らかなメロディと言葉の繰り返しによる覚えやすさから、世代を超えて歌い継がれ、国内外でのカバーも継続的に生まれている。

まとめ

郷土愛、連帯、誇りを簡潔なメロディと歌詞で結晶化した名曲。発表から半世紀を越えたいまも色褪せず、リバプールを想起させる決定的なテーマソングとして位置づけられている。映画との相乗効果と1989年のチャリティー版を通じ、地域と音楽の結びつきを象徴する存在となった。