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First Cut Is The Deepest, The

  • 作曲: STEVENS CAT,ISLAM YUSUF,GEORGIOU STEVEN DEMITRI
#洋楽ポップス
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First Cut Is The Deepest, The - 楽譜サンプル

First Cut Is The Deepest, The|歌詞の意味と歴史

基本情報

本作はCat Stevens(現名Yusuf Islam、出生名Steven Demetre Georgiou)が1967年に書いたバラード。最初に大きく取り上げられたのはP.P. Arnoldの録音で、同年にヒット。その後、作者本人がアルバム『New Masters』でセルフカバーし、以降も数多くの歌手に歌い継がれている。タイトル表記は資料により揺れがあるが、ここでは与えられた“First Cut Is The Deepest, The”を採用する。

歌詞のテーマと意味

題名が示す通り“最初の傷が最も深い”という比喩で、初恋や初めての失恋が残す痛みの深さを描く。再び愛そうとしても過去の傷が邪魔をする葛藤と、なお希望を捨てきれない心情が対照的に描かれ、普遍的な共感を呼ぶ。直接的な告白と簡潔なフレーズが印象的で、聴き手が自身の体験を投影しやすい構造になっている。

歴史的背景

1960年代後半の英ポップ/フォーク・ロック隆盛期に生まれ、作者は当時若きシンガーソングライターとして頭角を現していた。彼は楽曲の権利を売却し、まずP.P. Arnoldのヴァージョンが注目を集め、その後に自身の録音が加わるという珍しい広まり方をしている。この経緯が、同曲を単なるアルバム曲ではなく“時代を超えて流通する楽曲”へと押し上げた要因の一つといえる。

有名な演奏・映画での使用

代表的カバーにはRod Stewart(1970年代)やSheryl Crow(2000年代)が挙げられ、いずれも広く知られるヒットとなった。アレンジは時代とともに、ストリングス主体のバラードから、ルーツ色の強いロック/カントリー風へと変化し、楽曲の普遍性を示している。映画やドラマでの具体的使用作は情報不明。サウンドトラック収録の有無も情報不明。

現代における評価と影響

失恋ソングの定番としてプレイリストやオーディション番組の選曲でも根強い人気を保つ。シンプルなコード進行と覚えやすいメロディは、弾き語りからフル・バンドまで幅広い編成に適応し、世代やジャンルを越えたカバー文化を促進。比喩を核に感情を凝縮する書法は、後続のシンガーソングライターにも影響を与え、今なおライブの文脈で新解釈が生まれている。

まとめ

『The First Cut Is the Deepest』は、端的な比喩で心情を射抜く普遍的バラード。1967年の誕生以来、P.P. Arnold、Rod Stewart、Sheryl Crowらの名唱を通じて新たなリスナーに届き続けている。映画使用など一部情報は情報不明ながら、楽曲自体の強度と可塑性が評価を支え、今後も歌い継がれるだろう。