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Love Grows (Where My Rosemary Goes)

  • 作曲: MC AULAY TONY,MASON BARRY (GB)
#洋楽ポップス
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Love Grows (Where My Rosemary Goes) - 楽譜サンプル

Love Grows (Where My Rosemary Goes)|歌詞の意味と歴史

基本情報

Love Grows (Where My Rosemary Goes) は、作曲者MC AULAY TONY,MASON BARRY (GB)によるポップ・ソング。1970年にイギリスのスタジオ企画バンド、エジソン・ライトハウスがシングルとして発表し、全英シングルチャートで1位を獲得、米国でもトップ10入りの成功を収めた。リード・ボーカルはセッション歌手トニー・バロウズが担当。軽快なビートと耳に残るフックで知られ、当時のラジオフレンドリーな制作の代表例として語られる。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、主人公が“ローズマリー”という女性に寄せる揺るぎない愛情を、快活で前向きな口調で綴る。彼女の魅力は他人には伝わらないかもしれないが、自分にとっては特別であり、どこへ行っても“愛が芽生える”という比喩で、恋の高揚と盲目的なまでの確信を表現。過度な内省よりも、瞬発力のあるキャッチーなフレーズと反復によって、恋の多幸感と普遍的なポジティブさを伝えるのが特徴だ。物語性はシンプルだが、固有名“ローズマリー”の具体性が記憶性を高め、聴き手に明確なイメージを残す。

歴史的背景

1960年代末から70年代初頭の英国では、職業作家が書いた楽曲をスタジオ主導で仕立てる“ヒット・ファクトリー”型の制作が隆盛。トニー・マコウレイとバリー・メイソンのコンビは、その流れを体現する強力なソングライティング・チームで、本曲も即効性のあるメロディと軽快なアレンジで時代の要請に応えた。エジソン・ライトハウスはシングルのために編成された色合いが濃く、バンドの固定メンバーよりも曲そのものの魅力と制作陣の手腕が前面に出る構図が、当時のポップ産業のあり方を物語っている。

有名な演奏・映画での使用

代表的な演奏はエジソン・ライトハウスのオリジナル・シングルで、英国の音楽番組(例:BBCのTop of the Pops)で披露されたパフォーマンスが広く知られる。カバーは多数存在するが、代表的なバージョンの詳細は情報不明。映画やテレビ、CMでの具体的な使用例についても情報不明。とはいえ、70年代ポップを象徴する軽快さと強いフックを備えるため、旧譜特集や懐メロ系プレイリストでの露出が継続している。

現代における評価と影響

本曲は“キャッチーなフックの極致”としてポップ愛好家から評価され、DJやコンパイレーションでも定番化。2020年代には短尺動画プラットフォームでの再流行をきっかけに若年層にも再発見され、ストリーミング指標が伸長した事例が報告されている。今日の耳で聴いてもメロディとコーラスの即効性は鮮烈で、バブルガム的な軽さと普遍的な恋愛テーマが時代を超えて機能することを示す。名義や人員に左右されず“曲そのものが強い”という制作哲学を体現する楽曲としても位置づけられる。

まとめ

Love Grows (Where My Rosemary Goes) は、明快な恋の賛歌を洗練された職人技でポップの金字塔へ押し上げた一曲。1970年の大ヒットから半世紀を経ても、耳に残るフックと前向きなムードは色あせない。作曲者の手腕、スタジオ主導の制作、そして固有名を用いた印象的な歌詞が相まって、時代と世代を横断する普遍性を獲得している。