Misirlou
- 作曲: ROUBANIS NICHOLAS,WISE FRED
#洋楽ポップス

Misirlou - 楽譜サンプル
Misirlou|楽曲の特徴と歴史
基本情報
「Misirlou」は東地中海の伝承旋律に基づく楽曲。米国ではNicholas Roubanis名義の版が流通し、今回のクレジットはROUBANIS NICHOLAS, WISE FRED。英語詞(作詞:Fred Wise)もあるが、世界的にはインスト演奏で知られる。初出年は情報不明。
音楽的特徴と演奏スタイル
エキゾチックな旋法を核に、速い4/4と鋭いオスティナートで展開。ディック・デイルの高速トレモロとスプリング・リバーブが決定的で、エレキギター、ベース、ドラムの編成がサーフ・ロックの質感を形作った。
歴史的背景
起源はギリシャ語圏や中東周縁の伝承に根ざす。米国ではRoubanis名義の出版版が広まり、1960年代のカリフォルニアでサーフ・シーンと結び付いた。ディック・デイル&ヒズ・デルトーンズの録音が普及の転機となった。
有名な演奏・録音
代表はDick Dale & His Del-Tonesの1962年録音。The Beach BoysやThe Venturesも取り上げ、ギター・インストの定番に。映画『パルプ・フィクション』(1994)の冒頭使用で再評価され、Black Eyed Peas「Pump It」でもサンプリング。
現代における評価と影響
今日ではサーフ・ギターの象徴曲として、ライブのオープナーや映像の躍動的場面で多用。技術面では右手の持久力とトレモロ、エキゾチックな音階運用の教材として価値が高く、世代やジャンルを越えて継承されている。
まとめ
伝承旋律と電化サウンドの邂逅が生んだ名曲。歌詞付き版もあるが、大衆的イメージはインスト版が牽引。起源や初出年は情報不明の点を残しつつも、地域と時代を超えて演奏され続ける普遍性がその魅力を支える。