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My Dreams Are Getting Better All The Time

  • 作曲: CURTIS MANN,MIZZY VIC
#洋楽ポップス
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My Dreams Are Getting Better All The Time - 楽譜サンプル

My Dreams Are Getting Better All The Time|歌詞の意味と歴史

基本情報

「My Dreams Are Getting Better All The Time」は、作曲ヴィック・ミジー、作詞マン・カーティスによる1945年のポップ・ソング。第二次世界大戦末期のアメリカで生まれ、軽快なスウィングのリズムと覚えやすい旋律でビッグバンド期を代表する一曲として知られる。代表的録音はレズ・ブラウン楽団(ヴォーカル:ドリス・デイ)。初演や初出媒体の詳細は情報不明。

歌詞のテーマと意味

タイトルが示す通り、「最近、私の夢はどんどん良くなっている」という前向きな心境を歌う。恋の成就によって日常が明るく変わっていく驚きと喜びを、平易な言葉と反復のフレーズで印象づける構成が特徴だ。過度なロマンティシズムに寄らず、軽やかな比喩や会話体の言い回しで親しみやすさを保ち、聴き手の気分を高める効果を狙っている。全体としては希望・回復・自己肯定といった普遍的テーマを扱い、当時の大衆に広く受け入れられた。

歴史的背景

1945年は戦時から戦後への転換点で、ラジオやジュークボックスを通じたダンス音楽が復調していた。人々が先行きへの不安から解放されつつあった時期には、気分を上向かせる明朗な歌が求められ、本曲の快活なムードは当時の空気と合致した。作曲のヴィック・ミジーは後年、テレビ『アダムス・ファミリー』のテーマでも知られる職人肌の作家で、耳に残るモチーフ作りに長けていた。作詞のマン・カーティスも数多くのポップ・ヒットに関与している。

有名な演奏・映画での使用

最も広く知られるのはレズ・ブラウン&ヒズ・オーケストラによる録音(ヴォーカル:ドリス・デイ)で、全米チャートで首位を記録し本曲の評価を決定づけた。発表当時には複数のダンス・バンドによる競作も生まれ、ラジオ番組やダンスホールで盛んに演奏された。映画での顕著な使用例は情報不明。

現代における評価と影響

今日では1940年代ポップ/ビッグバンド期のスタンダードとして扱われ、スウィングのフィールを保ちつつテンポやキーを柔軟に変えられるため、ヴォーカル・レパートリーとして重宝される。ジャズ寄りの解釈ではスキャットやブレイクを織り交ぜ、陽性のグルーヴを強調する演奏が好まれる。一方で原曲の端正な旋律はそのままでも魅力があり、古き良きアメリカン・ポップのエッセンスを伝える教材曲としても評価が高い。

まとめ

明るい旋律と前向きなメッセージで時代を超えて親しまれてきた本曲は、戦後の希望を象徴するポップ・ナンバーである。入門者には聴きやすく、歴史的背景と併せて味わうことで、ビッグバンド期のポピュラー音楽の魅力がより立体的に理解できるだろう。