あなたのポケットにスタンダードの楽譜集をソングブック12keyに移調できる楽譜アプリ「ソングブック」

アーティスト情報なし

Blues Connotation

  • 作曲: COLEMAN ORNETTE
#スタンダードジャズ
App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう
← 楽曲一覧に戻る

Blues Connotation - 楽譜サンプル

Blues Connotation|楽曲の特徴と歴史

基本情報

Blues Connotationは、COLEMAN ORNETTE(オーネット・コールマン)作のインストゥルメンタル。初出はクァルテットによるAtlantic録音『This Is Our Music』で、ドン・チェリー、チャーリー・ヘイデン、エド・ブラックウェルが参加。ブルースの語感を題名に掲げつつ、形式は定型に依存しない。

音楽的特徴と演奏スタイル

テーマは跳躍を多用した角ばった旋律と、ブルージーなフレーズが同居。機能和声の進行を固定せず、ベースはトニック感を漂わせながら自由に推移、ドラムはスウィングとオープンなタイムを行き来する。ソロはモチーフ展開とコール&レスポンス的対話が核となり、集合即興の感覚が濃い。

歴史的背景

1959〜61年のAtlantic期は、コールマンが従来のコード中心のハードバップから解放へ踏み出した時期。本曲はその潮流の中で、ブルースの言語を拡張しつつ新しい即興文法を示した例として位置づけられる。ニューヨークのジャズ・シーンにおける論争の渦中で注目を集めた。

有名な演奏・録音

最初期の決定的録音は作者自身のクァルテット盤。以後も本人のライブで繰り返し取り上げられ、多くの現代ジャズ・ミュージシャンがレパートリー化している。編成はクァルテットを中心に、ホーンのユニゾンや対旋律を強調するアレンジも見られるが、網羅的リストは情報不明。

現代における評価と影響

ブルースの感触を保ちながら和声の拘束を緩める設計は、自由即興とビバップ語彙の橋渡しとして今日も参照点となる。教育現場でも、モチーフ開発とインタープレイの教材として扱われることが多く、レパートリー研究の文脈で高い評価を得ている。

まとめ

Blues Connotationは、親しみやすいブルースのニュアンスと先鋭的な即興観を両立させた代表曲。明確なコード進行に頼らずに歌心と推進力を生む設計は、演奏者に自由と責任を同時に要求する。ジャズ史の転換点を体感できる一曲と言える。