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Blues For Philly Joe

  • 作曲: ROLLINS SONNY
#スタンダードジャズ
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Blues For Philly Joe - 楽譜サンプル

Blues For Philly Joe|楽曲の特徴と歴史

基本情報

「Blues For Philly Joe」は、テナーサックス奏者ソニー・ロリンズが作曲したインストゥルメンタル。アルバム『Newk's Time』(Blue Note)に収められ、共演はフィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)、ウィントン・ケリー(p)、ダグ・ワトキンス(b)。歌詞は存在せず、題名の通りドラマーのフィリー・ジョーに捧げられた楽曲である。初出年の確定情報は情報不明。

音楽的特徴と演奏スタイル

ブルースの定型を土台にしつつ、ロリンズらしいモチーフ展開と間合いの妙が際立つ。ヘッド—ソロ—ヘッドの直截な構成で、ドラムはスネアの押し引きとシンバル・レガートで推進力を供給。ケリーのコンピングはシンプルで明快、ワトキンスのウォーキングが躍動感を支える。全体にハードバップの快活さと会話的インタープレイが凝縮している。

歴史的背景

本作はロリンズが小編成でのハードバップ表現を深めていた時期の産物で、レーベルはBlue Note。タイトルからも分かる通り、当時一線で活躍していた名ドラマー、フィリー・ジョーへの敬意表明であり、同時代の仲間に題を取るロリンズの流儀をよく示す。録音・出版年の詳細は情報不明。

有名な演奏・録音

基準となる音源はロリンズ自身の『Newk's Time』収録トラックで、ここでのジョーンズの推進力とロリンズの骨太なフレーズは決定的な相性を聴かせる。ほかの著名な共演者やカバーの体系的な記録は情報不明だが、当該テイクが参照点として広く知られている。

現代における評価と影響

派手な主旋律よりもソロ構築とリズムの相互作用に価値の重心が置かれており、ロリンズのブルース作法とドラムとの対話を聴き取るうえで格好の素材となる。フィリー・ジョーの名を冠することで、ハードバップ期のドラミング美学にも光が当たり、愛好家の間で継続的に聴かれ続けている。体系的な受賞歴などは情報不明。

まとめ

「Blues For Philly Joe」は、ロリンズの作曲とジョーンズのドラミングが相互に高め合う硬派なブルース・チューン。華美な仕掛けに頼らず、骨格の明快さと即興の説得力で聴かせる一曲として、アルバム『Newk's Time』の中核を成している。詳細年次やカバー情報は情報不明だが、入門にも鑑賞にも適した佳曲だ。