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Knowing Me Knowing You

  • 作曲: ANDERSSON BENNY GORAN BROR,ANDERSSON STIKKAN,ULVAEUS BJOERN K
#洋楽ポップス
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Knowing Me Knowing You - 楽譜サンプル

Knowing Me Knowing You|歌詞の意味と歴史

基本情報

ABBAの「Knowing Me, Knowing You」は、アルバム『Arrival』(1976)収録曲で、1977年にシングル化。作曲はBenny AnderssonとBjörn Ulvaeus、作詞はBjörn UlvaeusとStig Anderson。スウェーデン・ストックホルムのPolar Music Studiosで制作され、プロデュースはBenny & Björn、エンジニアはMichael B. Tretow。端正なメロディと重層ハーモニーが核となる、ABBA中期を代表する楽曲である。

歌詞のテーマと意味

内容は関係の終わりを冷静に受け止め、互いを理解したうえで別れを選ぶ過程を描く。激情よりも内省を重視し、未練や恨みでなく現実受容へと向かう姿勢が特徴。リフレインの決めフレーズが自己認識と相互理解の二重性を強調し、普遍的な失恋ソングとして共感を呼ぶ。切迫感のあるバースと解放感のあるコーラスの対比が、感情の揺らぎを音楽的に表現している。

歴史的背景

『Mamma Mia』や『Dancing Queen』で世界的人気を確立したABBAが、華やかなディスコ路線に成熟した陰影を加え始めた時期の作品。マイナー調の哀感と分厚いコーラスはグループの音作りの進化を示し、英国をはじめ欧州各国で大ヒットを記録。米国でも上位に入った。録音面では多重コーラス、ギターのアルペジオ、シンセを要所で重ねたプロダクションが楽曲のドラマ性を支えている。

有名な演奏・映画での使用

ABBA公式のプロモーション映像が広く知られ、テレビ放送やコンピレーションで繰り返し紹介されてきた。映画やドラマでの使用例は多いが、代表的なシーンや作品名については情報不明。カバーやリミックスも存在するものの、主要アーティスト名は情報不明。いずれにせよ、別れを静かに受容する視点が多くの表現で引用・再解釈されてきた。

現代における評価と影響

シンプルなコード進行に対して巧みな対旋律とハーモニーを重ね、失恋テーマをポップに昇華した手腕は、今日のポップ・ソングライティングの模範とされることが多い。ヴォーカルは情感豊かで、各パートの絡みが立体感を生み出す。ストリーミング時代にも再評価が進み、プレイリストや音楽ドキュメンタリーでの言及が続いている。

まとめ

「Knowing Me, Knowing You」は、別れを成熟した視点で描いたABBAの代表的ポップ。洗練された録音技術とメロディ感覚が融合し、時代を超えて聴かれ続ける理由を端的に示す一曲である。華やかさとほろ苦さの同居が魅力で、ABBAの表現領域の広さを物語る重要作といえる。