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Once In Love With Amy

  • 作曲: LOESSER FRANK
#洋楽ポップス
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Once In Love With Amy - 楽譜サンプル

Once In Love With Amy|歌詞の意味と歴史

基本情報

「Once In Love With Amy」は、作曲家フランク・レッサーが作詞作曲を手がけた舞台歌曲。1948年のブロードウェイ・ミュージカル「Where's Charley?」で初披露され、主演のレイ・ボルジャーが看板曲として歌い知られた。劇中の文脈から独立しても魅力が伝わる作りで、ポップ・スタンダードとして単独でも親しまれ、多くの歌手が録音を残している。

歌詞のテーマと意味

恋する相手「エイミー」への一途で微笑ましい執心を、軽やかなユーモアと会話調の表現で描くのが核。反復と呼びかけが親密さと高揚を生み、コミカルな身振りや観客とのインタラクションとも相性が良い。独白に近い語り口はキャラクターの魅力を立ち上げ、恋の昂ぶりと可笑しみを同時に伝える。過剰にならない節度が、親しみやすさを保証している。

歴史的背景

本曲は、英国喜劇「Charley’s Aunt」を原作とするミュージカル「Where's Charley?」の中で、主人公の見せ場として書かれた。戦後ブロードウェイの明朗な娯楽性を体現し、レッサーの言葉と旋律の緊密な結びつきが端的に示されている。舞台上での成功を起点にシングル録音が行われ、劇場外のリスナーにも知られる存在となっていった。

有名な演奏・映画での使用

舞台ではレイ・ボルジャーが客席に歌を促す参加型の演出で名物化。彼の粋な間合いとステップが曲の魅力を増幅した。1952年の映画版「Where's Charley?」でも同曲が用いられ、映像としても定着する。録音ではフランク・シナトラによるシングル化が広く知られ、その後もシンガーやキャバレー・アーティストによるカバーが継続している。

現代における評価と影響

今日ではグレイト・アメリカン・ソングブックの一曲として、ミュージカルのガラ、レビュー、大学の声楽リサイタルまで幅広く選ばれる。観客との距離を縮める小粋なナンバーとして、演者の個性やコメディ・センスを示すうえで重宝される点が評価される理由。編成の自由度も高く、ピアノ弾き語りから小編成コンボまで柔軟に対応できる。

まとめ

「Once In Love With Amy」は、舞台発の軽快な恋の歌として生まれ、レッサーの語法と演劇的な楽しさを兼備する名曲。作品固有の背景を踏まえれば、単独曲として聴いても舞台の温度感が立ち上がる。録音・上演双方で生命力を保ち続け、世代を超えて歌い継がれるスタンダードである。