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On A Clear Day
- 作曲: LANE BURTON

On A Clear Day - 楽譜サンプル
On A Clear Day|楽曲の特徴と歴史
基本情報
「On A Clear Day」は、作曲Burton Lane(表記ゆれ:LANE BURTON)、作詞Alan Jay Lernerによるブロードウェイ・ミュージカル『On a Clear Day You Can See Forever』(1965)由来の名曲。1970年の映画版でも中核曲として用いられ、以後はジャズの定番レパートリーとして広く親しまれている。歌詞の全文は本稿では扱わないが、晴朗さと解放感を象徴するタイトルで知られる。
音楽的特徴と演奏スタイル
音楽的には、明快で上昇感のある旋律線と、転回感のある和声進行が印象的。ジャズの現場ではミディアム〜アップテンポのスウィングで取り上げられることが多く、バラード解釈も定番だ。ヴァースからコーラスへの展開が自然で、メロディの句読が明確なため、フレージングの指針が立てやすい。アドリブでは旋律モチーフの展開が効果的で、シンガーとホーン双方にとって取り組みやすい。
歴史的背景
歴史的背景として、本曲はLerner & Laneのコラボレーション後期を代表する一曲で、当時のブロードウェイにおける洗練されたポップ/ジャズ語法の結晶と評される。1965年初演の舞台で存在感を示し、1970年の映画『晴れた日に永遠が見える』でもバーブラ・ストライサンドが歌唱して注目を集めた。これによりショー・チューンからジャズ・スタンダードへと定着が進んだ。
有名な演奏・録音
有名な演奏・録音としては、バーブラ・ストライサンド(映画版サウンドトラック)、フランク・シナトラ、トニー・ベネットらのヴォーカルが広く知られる。さらにビッグバンドや小編成コンボのインストゥルメンタルでも頻繁に演奏され、ピアノ・トリオやサクソフォンのレパートリーとしても定着している。各録音の詳細年は情報不明だが、長年にわたり継続的に取り上げられている。
現代における評価と影響
現代における評価では、ジャズ教育の場やセッションの場面で選曲されやすい楽曲の一つとされる。明快なメロディと適度な和声の動きが、解釈の自由度と親しみやすさを両立させているためだ。映画・舞台の名曲としての知名度も相まって、幅広い世代に届きやすく、プログラム構成でも橋渡し的役割を果たすことが多い。
まとめ
まとめとして、「On A Clear Day」はブロードウェイ発のショー・チューンでありながら、ジャズの現場で息長く演奏される稀有な楽曲である。晴朗なタイトルどおりの開放感を核に、歌でも器楽でも映える汎用性を備え、今後もレパートリーの定番として位置づけられるだろう。