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Polka Dots And Moonbeams

  • 作曲: BURKE JOHNNY, VAN HEUSEN JIMMY
#スイング#スタンダードジャズ
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Polka Dots And Moonbeams - 楽譜サンプル

Polka Dots And Moonbeams|楽曲の特徴と歴史

基本情報

Jimmy Van Heusen作曲、Johnny Burke作詞による1940年のバラード。ビッグバンド時代に生まれ、ボーカル曲として書かれたが、のちに器楽でも広く演奏されるようになった。32小節AABA形式の典型的ジャズ・スタンダードで、甘美な旋律とロマンティックな情景描写が魅力である。

音楽的特徴と演奏スタイル

テンポはバラード〜ミディアム。和声は連続するII-V進行や半音階的な低音進行が要所で現れ、丁寧なボイスリーディングが求められる。ルバートのイントロや終止のフェルマータ、短いタグが慣習的。ピアノはリッチなテンション、ギターはコードメロディ、サックスはサブトーンで抑制的に歌う解釈が定番だ。

歴史的背景

本曲はスウィング黄金期に誕生し、当時のダンスバンドのレパートリーとして広まった。ポルカドットの衣装と月光を軸に、内気な主人公が恋に落ちる物語を描く。トミー・ドーシー楽団のレパートリーとして知られ、のちに数多の歌手・奏者に継承された。映画等での初出用途は情報不明。

有名な演奏・録音

フランク・シナトラ在籍期のトミー・ドーシー楽団による録音(1940年)は広く知られる。器楽ではウェス・モンゴメリー『The Incredible Jazz Guitar of Wes Montgomery』(1960)、ビル・エヴァンス・トリオ『Moon Beams』(1962)が名演として定評。ほかにも多くの録音が残る。

現代における評価と影響

旋律と歌詞の親しみやすさ、そして和声運びの学習価値から、現代でも教材的に扱われることが多い。ボーカルは語り口のコントロールが要、インストはリハーモナイズや色彩的ヴォイシングが映える。配信時代にも録音は途切れず、バラードの定番として愛されている。

まとめ

抒情的メロディと洗練された和声が融合した20世紀ジャズの名曲。ビッグバンド発祥ながら小編成でも映え、歌と器楽の双方で生き続ける。入門から上級まで、表現の深さを学べるスタンダードである。