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Ain't That Peculiar
- 作曲: MOORE WARREN THOMAS,ROGERS ROBERT EDWARD,ROBINSON WILLIAM (JUN),TARPLIN MARVIN

Ain't That Peculiar - 楽譜サンプル
Ain't That Peculiar|歌詞の意味と歴史
基本情報
本作は、Smokey Robinson(William Robinson Jr.)、Warren “Pete” Moore、Robert “Bobby” Rogers、Marvin Tarplinが共作し、1965年にマーヴィン・ゲイがTamla/Motownから発表。のちに『Moods of Marvin Gaye』(1966)へ収録。軽快なビートと印象的なギター・リフ、コール&レスポンスが映える。全米R&Bチャート1位、Billboard Hot 100でもトップ10入り。プロデューサー名は情報不明。
歌詞のテーマと意味
歌詞は、相手の矛盾した振る舞いに傷つきつつ離れられない恋の逆説を描く。理屈では割り切れない感情のねじれを、軽やかなユーモアと切実さで同居させる。タイトルに込めた“peculiar(奇妙)”は不条理を指しつつ、耳に残るフックとして機能。情景描写とリズムに沿う言葉運びが、物語性と口ずさみやすさを両立させている。
歴史的背景
モータウンが黄金期に向かう1965年、同社はラジオ映えと黒人音楽のグルーヴを高度に融合。本曲はその美学を、端正なメロディ、タイトなリズム、手拍子やホーンの配置に凝縮した。スモーキー一派の洒脱な語り口はダンス・フロアとポップ・チャート双方で機能し、以後のソウル・ポップの設計図となった。
有名な演奏・映画での使用
もっとも知られるのはマーヴィン・ゲイのオリジナル。以後も多くのアーティストにカバーされるが、代表例は情報不明。映画・ドラマでの顕著な使用作品名も情報不明。モータウンの定番曲としてコンピレーションやラジオで広く親しまれている。
現代における評価と影響
現在では、マーヴィン・ゲイ初期を象徴するキラーチューンとして定評がある。跳ねるグルーヴと会話的フックの組み合わせは、ネオ・ソウルやインディR&Bの作法にも連なる。DJ的には扱いやすいテンポ感で、オープナーやウォームアップに適する。制作体制の面でも、作家チームと歌手、スタジオの相互作用を示す教科書的事例だ。
まとめ
恋の矛盾を軽妙に描いた歌詞と即効性の高いポップ・ソウンドが結びついた普遍の一曲。入門者にはモータウン美学の入口として、愛好家にはアレンジとコーラスの妙を再確認させる名作である。