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It's DE' Lovely

  • 作曲: PORTER COLE
#スタンダードジャズ
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It's DE' Lovely - 楽譜サンプル

It's DE' Lovely|楽曲の特徴と歴史

基本情報

「It's DE' Lovely」は、コール・ポーターが1936年のブロードウェイ・ミュージカル『Red, Hot and Blue!』のために作曲・作詞した楽曲。初演ではエセル・マーマンとボブ・ホープがデュエットで披露し、翌年以降レコード化を通じて広く知られるようになった。以後、歌とジャズ双方のレパートリーとして定着した。

音楽的特徴と演奏スタイル

“de-”を接頭辞にした語を連ねる機知の歌詞が魅力で、恋の高揚を洒脱に描く。テンポは中速スウィングが標準。ビッグバンドからコンボまで相性が良く、ボーカルはブレイクや軽いスキャットが効果的。器楽ではクラリネットやトランペットが主旋律を担う定番アレンジが多い。調性やコーラス構成は版により異なるため情報不明。

歴史的背景

1930年代半ば、ポーターは都会的センスで人気を博し、本曲もその代表例となった。舞台成功後にダンスホールやラジオで広まり、戦後も歌手・楽団の定番曲として継続。1962年のブロードウェイ『Anything Goes』再演では挿入歌として採用され、以降の上演でも用いられている。

有名な演奏・録音

録音ではエラ・フィッツジェラルド『Sings the Cole Porter Song Book』(1956)が代表的。映画は『Anything Goes』(1956)に登場し、伝記映画『De-Lovely』(2004)でも扱われた。器楽ではオスカー・ピーターソンのポーター作品集(1959)などピアノ・トリオの名演がある。

現代における評価と影響

言葉遊びの鮮やかさと覚えやすい旋律により、英語歌詞や発音指導の題材としても重宝される。ジャズ教育ではスウィングのノリやブレイク処理、タグの作り方を学べる曲として評価が高い。広告や舞台での引用も多く、グレイト・アメリカン・ソングブックを代表する一曲として定着。

まとめ

洒脱な語感と軽快なグルーヴを備えた『It's DE' Lovely』は、時代を超えて愛されるスタンダード。舞台発の名曲が映画や数々の録音を経て普遍性を得た好例であり、入門から上級者まで楽しめる。