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Mame

  • 作曲: HERMAN JERRY
#スタンダードジャズ#映画音楽
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Mame - 楽譜サンプル

Mame|楽曲の特徴と歴史

基本情報

「Mame」はJerry Hermanが作曲・作詞したブロードウェイ・ミュージカル『Mame』(1966)の表題曲。快活なショー・チューンとして舞台の要所を彩り、キャスト録音を通じて広く知られるようになった。クレジット上の作曲者表記はHERMAN JERRY。舞台由来ながらジャズの現場でも取り上げられ、ボーカル/インスト双方で親しまれる。

音楽的特徴と演奏スタイル

テンポは中速〜快速のスウィング。ブラスのパンチとコーラスの掛け合いが映え、観客を一気に巻き込む祝祭的サウンドが核となる。形式は典型的な32小節AABA型に準じる演奏が多く、転調やブレイクを挟んでクライマックスを築く編曲が定番。ビッグバンド、コンボ、ヴォーカルのいずれにも適応し、シャウト・コーラス的な盛り上げや、ブラスのリフ強調が効果的である。

歴史的背景

本作は『Hello, Dolly!』の成功に続いて書かれたHermanの代表作の一部で、1966年の初演ではアンジェラ・ランズベリーが主演しトニー賞を受賞。原作は小説『Auntie Mame』に基づくミュージカルで、タイトル曲は主人公を称える大団円的場面で用いられ、作品の明朗な価値観を象徴した。舞台の熱量と観客参加型の高揚感が、後年のジャズ的解釈とも親和した。

有名な演奏・録音

代表的な録音にはルイ・アームストロングのシングル、アンジェラ・ランズベリーらによるオリジナル・キャスト盤、ハーブ・アルパート&ティファナ・ブラスのブラス・アレンジなどがある。映画版『Mame』(1974)でも使用され、劇中音楽として親しまれてきた。これらの録音は、舞台的な華やかさとポピュラー/ジャズの語法を橋渡しする決定的な参照点となっている。

現代における評価と影響

ジャズ/ポップ双方の現場で取り上げられるクロスオーバー性が高く、ビッグバンドの定番レパートリーとしても継承されている。祝祭感と覚えやすい旋律はイベントやレビュー・ショーにも適合し、舞台作品の再演やガラ・コンサートで現在も頻繁に選曲される。教育現場でもショー・チューンとスウィングの融合例として扱われることが多い。

まとめ

「Mame」はショー・チューンの明快さとジャズ的グルーヴが融合した一曲。華やかなアレンジが映える構造のため、時代や編成を超えて演奏され続けている。舞台の文脈を踏まえつつ、ブラスの推進力やコール&レスポンスを活用すれば、場の空気を明るく変える効果的なナンバーとして機能する。