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No Problem (危険な関係のブルース)

  • 作曲: JORDAN DUKE, JORDAN IRVING D
#スタンダードジャズ
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No Problem (危険な関係のブルース) - 楽譜サンプル

No Problem (危険な関係のブルース)|楽曲の特徴と歴史

基本情報

「No Problem(危険な関係のブルース)」は、デューク・ジョーダン(JORDAN DUKE / JORDAN IRVING D)が作曲したインストゥルメンタルのジャズ曲。映画『危険な関係1960』のサウンドトラックで知られ、邦題の通称もそこに由来する。初出年は情報不明。歌詞は基本的に存在せず、演奏用レパートリーとして広まった。コンボ編成での演奏が主流で、ライブでもスタジオでも採り上げられる機会が多い。

音楽的特徴と演奏スタイル

ハードバップ期の語法を核に、ブルース感と端的なリフが要となる構成が特徴。ミディアム〜アップのテンポで映え、明快なテーマ提示から各ソロへと流れる王道の設計。ドラムの推進力とホーンのユニゾン/ハーモニーが効果的で、ピアノのコンピングとウォーキング・ベースがグルーヴを支える。アドリブはモチーフ展開とブルース語法の両立が鍵で、セッション現場でも応用しやすい。

歴史的背景

1950年代末、アメリカのジャズが欧州映画と結びついた潮流の中で注目を集めた一曲。フランス映画『危険な関係1960』で取り上げられたことで一般層にも届き、日本では邦題「危険な関係のブルース」として定着した。ジャズが映画の物語性を増幅し、映像と音楽の相互作用を示した代表例でもある。作編曲家としてのデューク・ジョーダンの才覚を広く知らしめ、レパートリー化に拍車をかけた。

有名な演奏・録音

広く知られるのは、映画関連音源での演奏と、それに続くクラブ/コンサートでの数多くのライブ録音である。デューク・ジョーダン自身のグループによる再演はもちろん、トランペットやサックスをフロントに据えた小編成コンボで多数取り上げられ、各奏者の解釈によりテンポや尺、アドリブの設計が柔軟に変化してきた。録音や編曲のヴァリエーションが豊富で、聴き比べの醍醐味も大きい。

現代における評価と影響

現在もセッションの現場で親しまれるジャズ・スタンダードとして定着。ブルース・フィールと覚えやすいテーマが学習者に適し、教育現場でも題材に選ばれやすい。映画由来の知名度と相まって、ステージの導入曲やアンコールにも使われることが多く、ジャズと映像文化の架け橋を象徴するレパートリーと言える。録音・配信環境の進展により、新世代の解釈も次々と生まれている。

まとめ

「No Problem(危険な関係のブルース)」は、映画での印象的な使用を起点に広がり、今日では幅広い編成で演奏される定番曲となった。明快な構造とブルース感が魅力で、入門者から上級者まで表現の余地が大きい。基本を押さえつつ自分なりのリズム設計とコーラス構成を試すことで、この曲の醍醐味がいっそう際立つ。名演の聴き比べは学習と鑑賞の双方で大きな収穫をもたらす。