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I'll String Along With You
- 作曲: WARREN HARRY

I'll String Along With You - 楽譜サンプル
I'll String Along With You|楽曲の特徴と歴史
基本情報
『I'll String Along With You』は、作曲ハリー・ウォーレン、作詞アル・デュビンによる1934年発表のラブ・ソング。ワーナー映画『Twenty Million Sweethearts』でディック・パウエルが歌唱して広く知られた。ポピュラー/ジャズの領域で受け継がれ、英語歌詞を伴う楽曲である。初演年以外の出版情報や初版譜の詳細は情報不明。
音楽的特徴と演奏スタイル
しなやかで流れる旋律線が魅力。穏やかなテンポのバラード〜ミディアムで演奏されることが多く、スウィングのフィールでも現代的なハーモニーでも違和感がない。歌唱ではレガート中心のフレージングやビハインド・ザ・ビートが映え、器楽ではテーマを大切にした歌心あるアプローチが好まれる。曲構成や原調の定説は情報不明。
歴史的背景
1930年代、ハリウッドのミュージカル黄金期にワーナー作品を支えたウォーレン&デュビンの名コンビによって書かれた一曲。同時期の『Lullaby of Broadway』『I Only Have Eyes for You』と並び、映画から生まれたポピュラー・ソングが電波とレコードを通じて広まった潮流の中で支持を得た。初公開時の日本での題名・興行情報は情報不明。
有名な演奏・録音
最初の広範な露出は前述の映画でのディック・パウエルの歌唱。戦後には、ドリス・デイが主演映画『My Dream Is Yours』(1949)で取り上げ、柔らかな声質で再評価を促した。その他にも多数の歌手やビッグバンドが録音しているが、網羅的なディスコグラフィーや各年のチャート成績は情報不明。
現代における評価と影響
今日では、いわゆるグレイト・アメリカン・ソングブック系のレパートリーの一角として扱われ、スタンダード集の中で穏やかな愛の歌を差し込む場面で重宝される。著名曲ほどの過度な消費を免れているため、選曲の“通好み”感も生む。教育現場やジャム・セッションでの定番度は地域差があり、統一的評価は情報不明。
まとめ
映画発のラブ・ソングとして生まれ、時代を超えて歌い継がれてきた『I'll String Along With You』。派手さよりも旋律美と誠実な語り口を重んじる一曲で、歌手にも器楽奏者にも表現の余地が広い。初出の背景や名唱に触れつつ、自分のテンポと響きで“寄り添う”演奏を探ってみたい。