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Red Sails in The Sunset

  • 作曲: WILLIAMS HUGH (NON PROTECTED SHARE), GROSZ WILHELM (NON PROTECTED SHARES)
#スタンダードジャズ
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Red Sails in The Sunset - 楽譜サンプル

Red Sails in The Sunset|歌詞の意味と歴史

基本情報

1935年発表のポピュラー・ソング。作曲はHugh Williams(ヴィルヘルム・グロス)、作詞はJimmy Kennedy。英米圏で広く親しまれ、のちにトラディショナル・ポップの定番となった。初演や最初の商業録音の厳密な特定は情報不明だが、1930年代半ばに複数のダンス・バンドと歌手が相次いで録音し、楽譜出版も行われた。

歌詞のテーマと意味

タイトルが示す夕映えの赤い帆と海原をモチーフに、旅立つ船と残される者の切なさ、再会への希望を重ね合わせる内容。別れの痛みを過度に嘆かず、黄昏の美しさに心を委ねながら帰還を待つ姿勢が核にある。比喩は平易で情景描写が中心のため、世代や文化圏を問わず共感が広がった。具体的な地名や人物設定は歌詞上、情報不明。

歴史的背景

作曲者グロスはウィーン出身で、英語圏ではHugh Williams名義を用いてポピュラー曲を多数提供。移動と越境が常態化した1930年代の音楽産業において、ダンス・バンドが歌える旋律性と家庭での弾き歌いに適した和声進行を備えた本曲は急速に浸透した。着想源の具体的な逸話やモデルとなった船名などは情報不明。

有名な演奏・映画での使用

1935年前後には英国のAl Bowllyらが歌い、米国ではGuy Lombardo楽団の録音が広く知られるようになった。1960年にはThe Plattersのカバーがヒットし、新世代のリスナーにも届いた。ジャズ寄りの解釈からバラード、ラテン風アレンジまで録音は多彩。映画やテレビでの具体的な使用作品名は情報不明だが、懐メロ場面の挿入歌として扱われることがある。

現代における評価と影響

今日ではトラディショナル・ポップ/イージーリスニング領域のスタンダードとして扱われ、ヴォーカル曲集やジャズ寄りのレパートリーにも定着。中庸のテンポと覚えやすい大きな弧を描く旋律は、合唱編曲やアコースティック編成にも適する。歌詞が抽象度を保つため、別れや船出、回想といったテーマの舞台演出にも応用しやすい。

まとめ

Red Sails in The Sunsetは、夕映えの海景と希望のモチーフを簡潔な言葉と旋律で結晶化したスタンダードである。1935年の誕生以来、数多くの歌手に歌い継がれ、時代や編成を超えて生命力を保っている。初出の詳細など未解明の点はあるが、普遍的な情緒が長寿の鍵となっている。