あなたのポケットにスタンダードの楽譜集をソングブック12keyに移調できる楽譜アプリ「ソングブック」

アーティスト情報なし

Smiles

  • 作曲: ROBERTS LEE S
#スタンダードジャズ
App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう
← 楽曲一覧に戻る

Smiles - 楽譜サンプル

Smiles|楽曲の特徴と歴史

基本情報

「Smiles」は、作曲家Lee S. Roberts(表記:ROBERTS LEE S)による1917年発表のポピュラー・ソング。作詞はJ. Will Callahan。英語圏で広く親しまれ、その後ジャズ・レパートリーとして定着した。軽快で覚えやすい旋律と、笑顔をめぐる前向きなメッセージが特徴で、コーラス合唱やダンス・バンドの演目としても支持を集めた。

音楽的特徴と演奏スタイル

本曲は中庸テンポで明朗なメジャー調が基本。歌唱ではフレーズの起伏が穏やかで、言葉が乗りやすい。バンド演奏では2ビートや軽いスウィングで扱われ、前テーマの後にソロ回しやコール&レスポンス、最後に全体合奏で締めるスタイルが一般的。管楽器のハーモナイズやクラリネットのオブリガートが映え、合唱付きアレンジにも適している。

歴史的背景

第一次世界大戦期のアメリカでは、家庭やダンスホールで歌える軽快な楽曲が求められ、楽譜販売とレコード普及が相まって多くの流行歌が生まれた。「Smiles」もそうした時代性と合致し、出版直後から広域に拡散。戦時下の不安を和らげ、笑顔の効用を歌う内容が共感を呼び、地域のバンドや劇場で頻繁に取り上げられた。

有名な演奏・録音

戦前のダンス・オーケストラやコーラス・グループによる録音が複数残され、後年はトラディショナル・ジャズ系のバンドが定番曲として継承した。市販譜やバンドスコアも流通し、ブラスバンド、ビッグバンド、小編成コンボまで編成を問わず演奏例がある。具体的な初演者や決定的名演については情報不明だが、録音史では継続的に採り上げられてきた。

現代における評価と影響

今日でも「Smiles」は親しみやすいメロディと肯定的なテーマにより、学校・市民バンド、ジャズの入門レパートリーなどで活用されている。難解さが少なく、アレンジの幅も広いため、イベントやステージで観客参加型のナンバーとして機能する点が評価される。配信時代においても、歴史的ポップ/ジャズの文脈を紹介する際の好例として引用される。

まとめ

Lee S. Robertsの「Smiles」は、1917年発表のポピュラー・ソングに端を発し、時代を超えてジャズ・スタンダードとして生き続ける一曲である。明るい旋律と普遍的なメッセージは、編成や世代を超えて響き、学習・演奏・鑑賞の各場面で価値を持ち続ける。初演や特定の代表録音の詳細は情報不明だが、その息の長い受容こそが本曲の力を物語っている。