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I've Just Seen A Face

  • 作曲: LENNON JOHN WINSTON, MCCARTNEY PAUL JAMES
#ビートルズ#洋楽ポップス
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I've Just Seen A Face - 楽譜サンプル

I've Just Seen A Face|歌詞の意味と歴史

基本情報

「I've Just Seen A Face」はビートルズが1965年に発表した軽快なアコースティック曲。作曲クレジットはLENNON JOHN WINSTON, MCCARTNEY PAUL JAMES(通称レノン=マッカートニー)。英国盤アルバム『Help!』に収録され、米国では『Rubber Soul』に収められました。主唱はポール・マッカートニーで、アコースティック・ギター主体、ベース不在のシンプルな編成と速いテンポが特徴です。

歌詞のテーマと意味

テーマは“一目惚れ”。出会った瞬間に世界が一変する高揚を、息つく間もない語り口で描きます。短いフレーズの反復と韻が、胸の鼓動の速さや足早な心の動きを増幅。迷いよりも衝動が先行する語り手は、理屈ではなく感覚で恋に落ちたことを告白します。抽象表現は最小限で、直接的で日常語に近い語彙が普遍性を生み、聴き手の個人的な“あの瞬間”を呼び起こす構造になっています。

歴史的背景

1965年のビートルズは、ロックンロールの勢いにフォークやカントリーの質感を取り入れ、多彩なアコースティック表現を拡張していました。本曲はスキッフル的軽快さとフォーク・ロック感を併せ持ち、バンドの原点と進化が交差する位置にあります。米国盤『Rubber Soul』では本曲がアルバム全体のフォーキーな印象を方向付け、当時のフォーク・ロック潮流とも響き合う役割を果たしました。

有名な演奏・映画での使用

ポール・マッカートニーはソロ期のステージで本曲をしばしば取り上げ、特に1991年のMTV Unpluggedでの演奏はアコースティック名演として知られます。映画『アクロス・ザ・ユニバース』(2007)では劇中曲として取り上げられ、映像文脈の中で“一目惚れ”の疾走感が新たに解釈されました。軽快な構造はブルーグラス/フォーク系のカバーとも相性がよく、多くのアーティストに演奏されています。

現代における評価と影響

本曲はビートルズの“速いアコースティック”様式の代表例として再評価が進み、フォーク・ロック以降のポップ・ソングライティングに与えた影響も語られます。ベースをあえて使わない編成、切れ味のあるダウンストローク、二声のコーラスは、シンプルながら即効性のあるアレンジの教科書的実例。ライブでも場の空気を一気に温めるレパートリーとして根強い支持を集め続けています。

まとめ

「I've Just Seen A Face」は、一目惚れの瞬発力を音と言葉で同期させた、普遍的で躍動感あふれる一曲。1965年の文脈の中でフォーキーな方向性を示し、今日までライブや映像作品で生命力を保ち続けています。短い尺とミニマルな編成で最大の爽快感を生む、ビートルズのアコースティック名曲として位置づけられます。