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Affair To Remember, An

  • 作曲: WARREN HARRY
#洋楽ポップス
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Affair To Remember, An - 楽譜サンプル

Affair To Remember, An|作品の特徴と歴史

基本情報

「Affair To Remember, An」は、1957年公開の映画『An Affair to Remember』(邦題:めぐり逢い)の主題歌。作曲はWARREN HARRY(一般的表記:Harry Warren)、作詞はHarold AdamsonとLeo McCarey。英語詞のロマンティックなバラードで、映画音楽/トラディショナル・ポップの系譜に位置づけられる。初出年は1957年。正式な調性・拍子や初演の詳細、出版者情報は情報不明。映画の印象を決定づける象徴的テーマとして広く知られている。

音楽的特徴と表現

ゆったりとしたテンポのバラードで、弦楽群を中心に木管やハープが繊細に彩る豪奢なオーケストレーションが特徴。歌旋律は息の長いフレーズと緩やかな上昇形を軸に、サビで音域が広がり感情の高まりを描く。典型的なAABA型の32小節構成に基づく解釈が一般的で、間奏では管楽器の受け渡しがドラマ性を強調。シンコペーションは控えめで、歌詞の言葉運びを明瞭に伝える設計。終盤に向けた穏やかな転調やダイナミクスの膨らみが、映画のロマンスと余韻を上品に支える。

歴史的背景

1950年代ハリウッドはロマンティック大作が隆盛し、音楽も物語の情緒を増幅する重要要素だった。『めぐり逢い』の監督レオ・マッケリーは作詞にも名を連ね、物語と主題歌が密接に呼応する構図を築いた。作曲のハリー・ウォーレンは数多くの名曲で知られ、本曲もその作家性を示す代表例に数えられる。楽曲はアカデミー賞歌曲賞にノミネートされ、映画の国際的成功とともに広く浸透。レコード市場ではバラード・スタンダードとして多くの歌手や編成で取り上げられ、後年の映画音楽史における重要曲として定着した。

使用された映画・舞台(該当時)

本曲は20世紀フォックス配給、レオ・マッケリー監督、ケイリー・グラントとデボラ・カー主演の映画『めぐり逢い』(1957)で使用。オープニング・クレジットではヴィック・ダモン歌唱版が流れ、劇中でもインストゥルメンタルおよびヴォーカルのリプリーズが配されて、主人公たちの感情線を支える。劇場外での同時代の舞台上演や別媒体での初出使用については情報不明。映画のシーン配置と音楽の入れ方が巧みで、テーマ曲が物語の記憶装置として機能する設計が際立つ。

現代における評価と影響

今日でも映画音楽のロマンティック・バラードを代表する一曲として高く評価され、ヴォーカルものからオーケストラ・アレンジまで多様にカバーされ続けている。サウンドトラック再発やコンピレーション収録も多く、シネマティックな雰囲気を求めるプレイリストで定番化。歌唱ではレガートのコントロールやブレス配分が求められ、表現力の見せ場として重宝される。映画の象徴性と旋律美の相乗効果により、世代を超えて聴かれ、記念日やセレモニーの選曲としても選ばれることが多い。

まとめ

「Affair To Remember, An」は、物語性と旋律美が高次で結晶した映画主題歌。優美なオーケストレーションと歌いやすい構造が、作品のロマンスを普遍的な記憶へと昇華させた。映画の枠を超えスタンダードとして愛される理由は、シンプルな素材と洗練された書法のバランスにある。基本情報の一部は情報不明ながら、その芸術的価値と文化的影響は揺るぎない。