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Just The Two Of Us

  • 作曲: MAC DONALD RALPH, SALTER WILLIAM, WITHERS BILL
#フュージョン
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Just The Two Of Us - 楽譜サンプル

Just The Two Of Us|歌詞の意味と歴史

基本情報

1981年、サックス奏者グローヴァー・ワシントンJr.のアルバム「Winelight」からシングル化された楽曲。Bill Withersのヴォーカルをフィーチャーし、作曲はRalph MacDonaldとWilliam Salter、作詞はBill Withers。全米Billboard Hot 100で最高2位を記録し、1982年のグラミー賞最優秀R&Bソングを受賞。洗練されたR&B/スムース・ジャズの金字塔として知られる。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、華美な情熱よりも、二人で積み上げる穏やかな信頼と日常の幸福を讃える内容。現実的で成熟した愛の姿勢を示し、互いに支え合い、焦らず機が熟すのを待つという静かな決意が軸となる。都会的で落ち着いたサウンドと相まって、感傷に偏らない“大人のラブソング”として響き、長く愛聴される普遍性を獲得している。

歴史的背景

Ralph MacDonald(パーカッション)とWilliam Salter(ベース)は名うてのソングライター・コンビで、グルーヴの骨格を築き、そこにBill Withersが言葉と旋律を与えて完成した。ジャズとソウルの垣根が低くなった時代に登場し、クロスオーバー路線の象徴的ヒットに。アルバム「Winelight」は都会派の洗練を体現する名作として評価が定着し、本曲もその中心的存在となった。

有名な演奏・映画での使用

オリジナルはワシントンの温かなテナー・サックスとウィザースの柔らかなヴォーカルが核を成す。1997年にはWill Smithが父子の絆をテーマにした同名曲を発表し、原曲のフレーズを引用して大ヒット。映画「オースティン・パワーズ:デラックス」ではパロディ的に用いられ、楽曲の知名度をさらに広げた。ほかにも多数のカバーやサンプリングが生まれている。

現代における評価と影響

滑らかなエレクトリック・ピアノ、間を活かすサックス、タイトに刻むリズムという設計は、その後のスムース・ジャズやネオソウルの基準点となった。結婚式やラウンジの定番として親しまれ、世代やジャンルを越えて聴かれ続けている。演奏者にとってもダイナミクスやグルーヴの手本として参照される楽曲である。

まとめ

Just The Two Of Usは、技巧を誇示せず“洗練”で魅せる名曲。普遍的な愛のメッセージと都会的サウンドが高次に結びつき、発表から今日まで色褪せない存在感を保っている。原曲を起点に、カバーや引用を通じて広がった文脈も含め、音楽史における重要なクロスオーバーの1ページと言える。