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My Guy
- 作曲: ROBINSON WILLIAM (JUN),ROBINSON SMOKEY

My Guy - 楽譜サンプル
My Guy |歌詞の意味と歴史
基本情報
1964年に発表された「My Guy」は、モータウンの看板作家スモーキー・ロビンソンが作詞・作曲・プロデュースを手がけ、メアリー・ウェルズが歌った大ヒット曲。ビルボードHot 100で1位を獲得し、彼女の代表曲として定着した。リリースはMotownより。端正なメロディと軽やかなグルーヴが特徴で、当時のポップ/R&Bの境界を越えるクロスオーバーの成功例として語られる。
歌詞のテーマと意味
歌詞は、恋人への揺るぎない忠誠と信頼を一人称で明るく宣言する内容。富や容姿などの外的魅力よりも「自分の彼」を選ぶ価値観を語り、誇らしさとユーモアが同居する。過度な依存ではなく主体性を保つ語り口が魅力で、恋の確信を軽妙な比喩と耳なじみの良いフレーズで伝える点が長く支持される理由となっている。具体的なフレーズは割愛するが、要旨としては揺るがぬ選択の表明である。
歴史的背景
初期モータウンは洗練されたポップ感覚でR&Bを全米基準へ押し上げたが、「My Guy」はその到達点の一つ。ウェルズは黎明期を支えた女性スターで、本作の成功直後にレーベルを離れる。放送向けに端正にまとめた構成は、クロスオーバー志向の制作姿勢を体現する。ロビンソンの職人的ソングライティングは、都会的で上品なサウンドと相まって、幅広い層への普及に寄与した。
有名な演奏・映画での使用
オリジナル歌唱はメアリー・ウェルズ。以後、多数のアーティストがカバーし、テレビやCM、コンピ盤でも定番化した。映画『天使にラブ・ソングを…』(1992)では歌詞を宗教的内容に替えた「My Guy (My God)」として披露され、知名度をさらに押し上げている。ポップカルチャーにおける引用頻度の高さが、メロディとメッセージの普遍性を裏づける。
現代における評価と影響
軽快なビート、覚えやすい旋律、コーラスの掛け合いなど、モータウン流ポップ・ソングの教科書的構成として評価が高い。女性視点のポジティブな自己表明は後のR&B/ポップに継承され、歌唱スタイルやプロダクションに与えた影響も大きい。旧譜ストリーミングやプレイリストでも定番的に聴かれ、世代を超えて入り口曲として機能している。
まとめ
「My Guy」は、端正なソングライティングとチャーミングな歌唱で恋の確信を描き、モータウン黄金期の魅力を凝縮した一曲。短い尺に普遍性と時代性を同居させ、半世紀以上を経ても色褪せない。チャート面での金字塔であると同時に、女性ポップの語り口を刷新した功績も大きい。個別の録音クレジットなど一部詳細は情報不明だが、名曲としての評価は揺るがない。