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Pineapple Princess
- 作曲: SHERMAN RICHARD M, SHERMAN ROBERT B

Pineapple Princess - 楽譜サンプル
Pineapple Princess|歌詞の意味と歴史
基本情報
「Pineapple Princess」は、シャーマン兄弟(Richard M./Robert B. Sherman)が手がけたポップ・ソング。1960年にAnnette Funicelloの歌唱でDisneyland Recordsからシングル発売され、同年のアルバム「Hawaiiannette」に収録された。軽快な南国テイストと親しみやすい旋律が魅力の、明朗なティーン向け作品である。
歌詞のテーマと意味
語り手はティーンの少女。南の島への憧れと恋のときめきを、愛称で呼ばれる喜びや波・陽光などの情景で軽やかに描く。繰り返しを活かしたコーラスと簡潔な語彙が無邪気さと幸福感を際立たせ、聴き手に鮮やかな夏の気分を喚起する。深い葛藤や悲哀よりも、楽しさと夢見心地を前面に置いた表現は、初期60年代ティーン・ポップの典型的な語り口と言える。
歴史的背景
1959年のハワイ州昇格で米本土に南国ブームが起こり、エキゾチカやハワイアン風ポップが流行。本作はその潮流とテレビ発の人気者Annette Funicelloの存在が重なり支持を得た。シャーマン兄弟にとっても、のちのディズニー映画に通じるキャッチーさと物語性を、ポップ・フィールドで磨いた時期の成果として位置づけられる。
有名な演奏・映画での使用
代表的音源はAnnette Funicelloのオリジナル録音。明瞭なボーカルとコーラス、跳ねるリズムが陽性の魅力を強調する。以降の著名カバーは情報不明。映画・ドラマ等での顕著な使用についても情報不明だが、当時のシングルとアルバム「Hawaiiannette」で容易に聴取できる。
現代における評価と影響
現在は、トロピカル・イメージとティーン・ポップの親和性を示す小品として参照される。口ずさみやすい旋律と明快な構成は、ウクレレ練習曲やレトロ・ポップ系プレイリストで取り上げられることがある。シャーマン兄弟のキャリア史でも、映画音楽以前の仕事を知る手がかりとして意味が大きい。
まとめ
南国ムードと明るいメロディを凝縮した「Pineapple Princess」は、Annette Funicelloの録音で広く親しまれ、シャーマン兄弟のソングライティングの妙味を伝える入門曲でもある。作品の来歴と文脈を知れば、その魅力はいっそう鮮やかに立ち上がる。