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いきものがかり

YELL (いきものがかり)

  • 作曲: 水野 良樹
#邦楽ポップス
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YELL (いきものがかり) - 楽譜サンプル

「YELL (いきものがかり)|歌詞の意味と歴史」

基本情報

いきものがかりの「YELL」は、水野良樹が作曲(作詞も担当)し、2009年にシングル「YELL/じょいふる」として発表。のちにアルバム『ハジマリノウタ』(2009年)に収録された。シンプルで透明感のあるメロディと、誰もが口ずさめる歌詞世界が特徴で、合唱編曲が公式に用意され、原曲のバンドサウンドとともに広く親しまれている。

歌詞のテーマと意味

別れと旅立ちの不安と希望を、相手への“エール”として言葉にする楽曲。友や自分自身を励ます視点が交錯し、若さの痛みと前進の意志を描く。素直で歌いやすい旋律と高音域の伸びが解放感を与え、合唱では厚い和声が支え合いのメッセージを強調する。具体的描写に偏らない表現ゆえ、卒業や進学など多様な節目に重ね合わせやすい。

歴史的背景

2009年、NHK全国学校音楽コンクール(Nコン)中学生の部の課題曲として書き下ろされ、全国の学校現場で一気に普及。テレビ放送やコンクールを通じて世代横断的に共有され、学校合唱の新定番として地位を確立した。ポピュラーミュージックの語法を合唱に取り入れたことで、J-POPと学校音楽の距離を縮めた意義も大きい。

有名な演奏・映画での使用

Nコン全国大会や各地の合唱コンクールでの演奏が特に有名。混声・同声いずれの編成でも取り上げられ、ピアノ伴奏版の採用も多い。著名映画での使用は情報不明だが、学校行事やテレビ特番での合唱・コラボ演奏を通じ、公共空間での認知度は高い。結果として、卒業式や送別会の定番曲として定着している。

現代における評価と影響

J-POPと合唱の橋渡しを果たした代表例として評価が定着。学校での歌唱体験が原曲への回帰を促し、配信時代にも長く聴かれている。具体的な固有名詞に依存しない歌詞は普遍性が高く、コロナ禍以降の卒業式でも“声を合わせること”の象徴として再注目された。教育現場・市民合唱・ポップスの各フィールドで持続的に演奏される稀有な存在である。

まとめ

「YELL」は、別れを恐れながらも前へ進む若者への応援歌。合唱と原曲の両輪で広がり、2000年代後半以降の卒業ソングを代表する一曲となった。作曲者・水野良樹のシンプルで胸に届く旋律が、世代や場面を超えて歌い継がれる理由であり、今後も節目の季節に寄り添い続けるだろう。