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My Sharona
- 作曲: AVERRE BERTON,FIEGER DOUGLAS LARS

My Sharona - 楽譜サンプル
My Sharona|歌詞の意味と歴史
基本情報
1979年に米ロサンゼルスのバンド、ザ・ナックが発表した代表曲。作曲はBerton AverreとDoug Fieger。デビュー作『Get the Knack』からの先行シングルとして発売され、米Billboard Hot 100で6週連続1位を獲得。切れ味鋭いギター・リフと強靭な8ビートが核となる。
歌詞のテーマと意味
歌詞は語り手が“シャローナ”という実在の女性に向ける激しい恋慕と衝動を描く。反復とスタッター唱法が執着の高まりを象徴し、欲望とためらいのせめぎ合いが直接的な語り口で綴られる。実在の女性Sharona Alperinに着想を得たことが公言されているが、全文引用は不要なほどに動機が明快な告白型の作風だ。
歴史的背景
ディスコ全盛とパンク/ニュー・ウェーブ勃興が交錯する1979年、60年代ブリティッシュ・インヴェイジョンの即効性を現代的に再提示したのが本曲。プロデュースはブロンディ等で知られるマイク・チャップマン。シンプルな編成とドライな録音で、バンドの初期衝動をそのまま真空パックした。
有名な演奏・映画での使用
映画『リアリティ・バイツ』(1994)のガソリンスタンドでのダンス・シーンに使用され、90年代世代にも再浸透。さらに“変わり種”としてはウィアード・アル・ヤンコビックのパロディ「My Bologna」が知られる。TV番組やCM、スポーツ会場でも頻繁に流れる定番曲だ。
現代における評価と影響
エッジの立ったリフはギタリストの“登竜門”として引用・カバーが絶えない。短い動機を推進力に変える作曲術は、後続のパワー・ポップやガレージ・リバイバルに広く継承。配信時代でもプレイリストの常連で、世代を超えて瞬発力のあるロック・シングルの典型と見なされている。
まとめ
鋭利なリフ、疾走ビート、直接的な語り口—三拍子が噛み合い、瞬時に高揚を生む一曲。チャートの成功だけでなく、映画/メディアでの再発見を経て普遍性を獲得した。「My Sharona」は、パワー・ポップが持つ即効性と普遍的なポップ感覚の模範例と言える。