Rockin'All Over The World
- 作曲: FOGERTY JOHN C

Rockin'All Over The World - 楽譜サンプル
Rockin'All Over The World|歌詞の意味と歴史
基本情報
「Rockin'All Over The World」は、元クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル(CCR)のフロントマン、ジョン・フォガティが作詞・作曲し、1975年にソロ名義で発表したロックナンバー。軽快なビートと覚えやすいリフ、シンガロングしやすいコーラスで親しまれている。1977年には英国のバンド、ステータス・クォーがカバーし、同名アルバムの表題曲として広く浸透。以後、ライヴの定番として定着した。
歌詞のテーマと意味
歌詞は“世界中でロックしよう”というシンプルで普遍的なメッセージを掲げ、音楽がもたらす高揚感と一体感をストレートに讃える。旅立ちや再会、ステージの昂ぶりを想起させる言葉が並び、難解な比喩を避けたダイレクトな語り口が特徴。国や文化を越えて観客とつながる喜びを描き、ライヴ空間での合唱に最適化されたフレーズ運びが、世代を超えて歌い継がれる理由となっている。
歴史的背景
CCR解散後、アメリカン・ルーツへの眼差しを保ちながらもより直截なロック表現に向かったフォガティが、ソロ期の代表曲として世に出した一曲。70年代半ばのアリーナ・ロック隆盛と相まって、明快なビートと大合唱型コーラスを備えた本作は時代のムードと合致。ステータス・クォーによるカバーがヨーロッパ圏で拡散力を持ち、原曲の魅力をさらにグローバルに押し広げた。
有名な演奏・映画での使用
最も象徴的なのは1985年、ロンドン・ウェンブリーで行われたチャリティーコンサート「Live Aid」で、ステータス・クォーがオープニング曲として演奏した歴史的瞬間。以降、同バンドのライヴでは欠かせないアンセムとなった。スポーツ会場やイベントBGMにも適した祝祭性で広く親しまれるが、特定の映画での顕著な使用は情報不明。
現代における評価と影響
本作は“誰もが一緒に歌えるロック”の規範として、フェスや大規模イベントでのコール&レスポンスを支える定番曲となった。ギター主体のシンプルなアレンジは、バンド初心者のレパートリーとしても愛用され、数多くのカバーやライヴ・バージョンが生まれている。ストリーミング時代でも再生され続け、クラシック・ロックの入口としての役割を担い続けている。
まとめ
「Rockin'All Over The World」は、ジョン・フォガティのソングライティングとステータス・クォーの拡張力が結実した、世界規模のライヴ・アンセム。難解さを排した直球の言葉と推進力のあるビートが、時代や場所を越えて観客をひとつにする。ロックの原初的な喜びを体現する一曲として、今後もステージと観客席をつなぎ続けるだろう。