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Venus

  • 作曲: LEEUWEN VAN ROBERT H J ROB
#洋楽ポップス
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Venus - 楽譜サンプル

Venus|歌詞の意味と歴史

基本情報

「Venus」は、オランダのロックバンド、ショッキング・ブルーが1969年に発表したシングル。作曲はLEEUWEN VAN ROBERT H J ROB(ロビー・ヴァン・リーウウェン)。力強いリードボーカルのマリスカ・ヴェレスと印象的なギターリフで知られ、翌1970年に米国Billboard Hot 100で1位を獲得。欧州でもヒットし、同バンド最大の代表曲として広く認知されている。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、恋人をギリシャ神話の女神ヴィーナスになぞらえ、憧憬と官能の高揚をストレートに描く。主体の語りは自信に満ち、相手の魅力と自身の欲望が呼応する構図が特徴。宗教的・神話的イメージとロック的躍動感が結びつき、シンプルな反復句が記憶に残る。直接的な露悪ではなく、比喩で情熱を表す点が普遍的な共感を生んだ。

歴史的背景

当時のオランダは“ネダービート”と呼ばれるポップ/ロックの隆盛期。ソングライター兼プロデューサーとしてのリーウウェンは、欧米市場を意識した明快なメロディとハードな質感を融合し、輸出可能なサウンドを確立した。英語詞を採用したことも国際的成功を後押しし、同曲はオランダ産ロックの世界進出を象徴する存在となった。

有名な演奏・映画での使用

代表的カバーとして、1986年のBananarama版が著名。ストック・エイトキン・ウォーターマンのプロデュースでダンス・ポップ化し、米国でも再び1位を獲得した。ほかにも多数のアーティストが取り上げ、テレビや広告での露出を通じてフックの強さが再評価された。具体的な映画作品での使用例は情報不明。

現代における評価と影響

今日では、60年代末を代表するポップ・ロックの古典として位置づけられる。ファズ気味のギターとタイトなリズム、低域を強調したベースが躍動を生み、女性ボーカルの存在感が楽曲全体を牽引。カバーやサンプリングの土台としても機能し、世代・ジャンルを越えて参照される。音楽教育やメディア分析の題材としても引用されることが多い。

まとめ

神話的イメージとロックの推進力を融合し、時代と地域を超えて広く愛される「Venus」。ショッキング・ブルーの独創性と大衆性の交点に立つ一曲であり、Bananarama版を含む多様な再解釈がその普遍性を実証している。入門者にも歴史を学ぶ上でも欠かせない、ポップ・ロックの定番だ。